1972年、加藤力之輔は群像画を習得すべく、スペインへ渡る機会を得ます。プラド美術館でティツィアーノの模写活動の中、グレコ、ベラスケス、ゴヤ等巨匠の群像画を目の当たりにするに付け、その表現の巧みさに圧倒されるばかりでした。ルネサンス時代の偉大な画家たちは、10数年素描を学んだあと、制作者としてスタートすることを許されたといいます。しかしスペインでの加藤の道程は、その三倍余の年数を経て根幹を築くに至りました。
そして今、横浜とマドリード双方に生活の場を得て4年、スペインの地で培った揺るぎない幹に、新しい枝葉を育む如く、自らの歩みを進めています。
美の巡礼者 加藤力之輔の半世紀を超える画業を紹介する展覧会です。