本展では、田中義久がこれまで手がけてきた仕事を振り返りながら、クライアントとの継続的な協働を通して取り組んできた視覚言語のあり方を紹介するとともに、一過性にとどまらないデザインの形式そのものに目を向けます。会場では、DNP文化振興財団の所蔵するコレクションをはじめ、企業や大学機関に保存されたデザイン資料を手がかりに、デザインの過程や印刷物がどのように保存され、分類され、展示されていくのかを検証します。その一環として、田中義久が継続して研究してきた和紙を用いた保存容器や展示什器、資料を包むための構造を新たに制作します。アーカイブを支える箱、紙、台紙、分類、展示台といった、通常は表に現れにくい要素を、グラフィックデザインの実践として捉え直します。
アーカイブとは、過去を閉じ込めるための場所ではなく、未来に向けて開かれるための仕組みでもあります。本展は、グラフィックデザインの成果を展示するだけでなく、それらを残し、受け渡していく行為が、次の時代にどのような文化的価値をもたらすのかを考える試みです。[公式サイトより]