MOMENT Contemporary Art Centerでは、8月22日(土)から10月25日(日)まで、パリを拠点に活動するアーティスト・村上華子による個展「実験室:もう一つの眺めのために」を開催いたします。

村上は、写真の起源や、失われた、あるいは見ることのできないイメージへの関心を起点に、古典写真技法や人工知能(AI)などを用いて制作してきました。本展では、フランスの発明家ニセフォール・ニエプスの書簡や実験記録を手がかりに、現存しない初期写真の再構築を試みます。AIで生成したイメージを、石版石や金属板、光、薬品を用いる19世紀の写真技法によって物質的な像として再制作します。
写真の発明から約200年を迎え、画像生成技術によってイメージの意味が揺らぐいま、本展は「像が生まれる瞬間」に立ち返り、私たち自身がどのように世界を見ているのかを捉え直す試みです。

村上は、本展について次のように述べています。

“それは単なる歴史の再現ではない。写真によって私たちは世界を認識し、過去を理解し、現在を記録し、未来を想像している。その根底にある「像が生まれる瞬間」に立ち返ることは、新たな画像生成技術によってイメージの意味そのものが揺らいでいる現在、私たち自身がどのように世界を見ているのかを捉え直すひとつの契機となるだろう。
「実験室:もう一つの眺めのために」は、失われた写真を探す試みであると同時に、イメージの可能性の領野をあらためてひらく試みでもある。”. ——村上華子