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杉浦隆夫展 |
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6/5~17 大阪・Oギャラリーeyes |
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杉浦隆夫はこれまで鉛筆、はりがね、ブロンズ、蛍光灯、発泡スチロールの玉、生きている人間などいろんな素材を作品に使ってきた。並べた素材をみても、そんなのみんな使ってるじゃん、と思われるかもしれないが。ほかのものと組み合わせたりはしないし、曲げたり、つないだりするだけであまり手は加えない。単純なつくりなのだが、いつもギリギリのところにあって、決して本質的には単純ではない。今回の個展では、陶芸に使う粘土を手のひらや指を使ってひねってつくりあげた造形が9体床置きされていた。色も土のままで、彩色はほどこしていない。「触って見る」ということがサブタイトルになっていて、手にとると、作家の手の跡をたどることができる。手にした後、それぞれの置き方によってさまざまなかたちに見える。
[6月5日(月) 原久子]
動物や人物を思わせる、でもなんだかよくわからないかたちの陶を焼きしめた小品。
[6月10日(土) 村田真] |
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カン・アイラン[本の重み 本のあかり] |
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6/8~7/3 東京・ビューイングルームヨツヤ、ナディッフ、GALLERY5 |
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![カン・アイラン[本の重み 本のあかり]](images/kan.jpg) |
いつも見慣れたブックショップの書架のところどころで光りが点滅している。本の体裁をしたオブジェにライトが内臓されている。店内のリアルタイムの映像と、いくつかの他の外国の書店内の映像が入れ替わっていく。カン・アイランのBOOK PROJECT は、ブックショップとギャラリースペースで同時に展開。本はわたしたちの身近にいつもあるもの。しかし、ページをめくっていくと、本にはそれぞれに物語りがあったり、まったく違った分野の知識がつまっていたりする。書店に並ぶ「本」は「知のあかり」として、生命を得ているようにみえる。そして、その「あかり」が人々の手にとられ、あらゆる場所に移動してゆく。今後もこのPROJECTは継続されていく。
[6月8日(木)、9日(金) 原久子] |
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ドキュメント2000プロジェクト1999年度活動報告会 |
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大阪・SUMISO |
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東に困ったプロジェクトがあれば行って助言し、西に貧乏なアーティストがいれば支援する。そんなドキュメント2000プロジェクトの昨年度の活動報告会。今年は大阪での開催だというのに、余興なしお笑いなしのあっさりとした報告会でした。雨ニモ負ケズたくさんの人が来てくれました。原久子さんも来てくれました。ありがたいことです。でもぼくは一銭の得にもなりません。ソンナ人ニ私ハナリタイ、はずではなかったが。
[6月9日(金) 村田真]
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木村友紀展 |
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5/13~6/10 東京・タカ・イシイギャラリー |
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昨春の横浜市民ギャラリーでの「コンセプチュアリズムの新たな展開」で発表されたタバコ・シリーズの続きをみることができた。タバコの箱は定規のようになにかを測る目安や尺度にされたりする。しかし、そんな機能と同時に、あるときはなにかを隠したりすることもある。もしかしたらタバコ(の箱)にもっともっといろんなことが隠されているかも知れない。タバコの名前、パッケージのデザイン。木村友紀の作品は、なんでもないようで、いろんなことを示唆している。
[6月9日(金) 原久子] |
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青木野枝個展 袴田京太朗個展 |
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6/5~17 大阪・ギャラリー白 |
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なんだかよくわからないかたちの鉄の彫刻家と、なんだかよくわからないかたちのFRP作家の、なんだかよくわからない組み合わせ。
[6月10日(土) 村田真] |
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黄鋭さんち |
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大阪 |
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昨日、ドキュメント2000の報告会に出ていただいた黄鋭(ホアン・ルイ)さんちを訪れる。ギャラリー白から歩いて5分ほどだが、通りを1本超えると民家と更地の広がるひと昔前の風景。家に入るとさらに別世界、なんと明治時代に建てられた木造家屋で、家自体かたむいてはいるもののとてもりっぱなつくり。地下を掘り起こしたら当時のタイル貼りの床が出てきたそうで、見せてもらったら文化財ものではないか。でも再開発でまもなく壊されてしまうという。黄鋭さんは借りてるだけなので阻止できず、せめてもの抵抗として、ここにさまざまな作家を呼んで作品を発表してもらう「百年記憶」というプロジェクトを行っている。ドキュメント2000はそれに助成したというわけ。うーん、それにしてもこういう文化財をつぶしてビルをおったてるとは、そして、それにいちばん危機感を抱いているのが中国から来た作家であるとは、つくずく日本人はおめでたいではないか。おめでとう。そういう話ではなくて、つくずく黄鋭さんはスルドい。名前のとおりだ。
[6月10日(土) 村田真] |
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