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Exhibition Reviews & Guide
 村田 真 原 久子
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フェルメール展
市川平新作展
「バオバブ・
  プランテーション」
キュピキュピ・ワンミリオン・スーパー・デラックス
アート・ナウ2000
「なごみ」のヒント
昭和40年会 in 大阪
劣性ウイング『売買人義』
フェルメール展
  4/4〜7/2 大阪市立美術館
 
 
フェルメール展 朝、いつもより早く家を出て天王寺へと向かった。しかし、9時半の時点ですでに90分待ち。1500円払ってチケットを購入。「最後尾」と書いたプラカードをもったお兄さんに促されて列に並ぶ。待つこと2時間。美術館のなかにはいっても列は続く。やっと私の前に「青いターバンの少女(真珠の首飾りの少女)」が現れたのは12時をすぎていた。大阪のおばちゃんはしぶといが、そのおばちゃんをかきわけて最前列までいってみる。すっかりくたびれていたが、みる執念だけは残っていた。フェルメールはこんな事態を想像だにしなかっただろう。
[6月29日(木) 原久子]

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市川平新作展「バオバブ・プランテーション」
  6/30〜7/23 KPOキリンプラザ大阪
http://www.kirin.co.jp/kpo/
 
 
市川平新作展 キリンコンテンポラリーアワードで91年にグランプリをとった市川平の個展が久々に古巣(?)キリンプラザで行なわれた。巨大な4本のバオバブと、植木鉢のなかで栽培されているバオバブは、鉄の彫刻作品。バオバブはアフリカ産の植物の名。成長すると高さ30m、直径は12m近くになるとか。「星の王子様」に出てくるバオバブの木は星を覆ってしまったけれど、市川氏のバオバブは星を食べてしまったらしく、なかから光を放っている。表面に開けられた無数の穴から星屑をゆっくりとはき出しているかのように見える。
[6月30日(金) 原久子]
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キュピキュピ・ワンミリオン・スーパー・デラックス
  6/30〜7/23 KPOキリンプラザ大阪
 
 
キュピキュピ・ワンミリオン・スーパー・デラックス ノリのいい歌と踊りが途切れる間もないビデオ作品。B級な雰囲気を出しているのが、マニアをそそるのかもしれない。そして、ちょっといかがわしいクラブというか、シアター仕立てのインスタレーション。アーティストグループのキュピキュピの大規模な個展はこれがはじめてだ。同じ建物で同時に開催されている市川展とは、対照的な作品になっている。ド演歌も日本人の心にはやっぱりこれが響くのよって思いたくなったりもして。22日のライブもいまから楽しみだ。
[6月30日(金) 原久子]
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アート・ナウ2000「なごみ」のヒント
  6/17〜7/30 兵庫県立近代美術館
 
 
アート・ナウ2000「なごみ」のヒント 参加体験型のワークショップなどのイベントが盛りだくさんな今年のアート・ナウのテーマは「なごみ」。木製の鎧(よろい)やスカート、ブーツなどいろんなアイテムが並んでいて観客が着て写真を撮ることもできる。糸でつながった紙コップがぶらさがっていて、耳と口にあてて会話をすることも。触れて楽しめる作品がずらりと展示されている。しかし、私が行った日はワークショップが午前中で終了していて美術館内は人気もまばらで。いつものように一人で出かけたものだから、なんとなくさみしく、なごめなかったのである。
[7月8日(土) 原久子]
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昭和40年会 in 大阪
  7/8〜8/5 大阪・Kodama
 
 
昭和40年会 in大阪 大阪ではじめて展覧会を開いている「昭和40年会」。メンバーは会田誠、松蔭浩之、パルコキノシタ、小沢剛などおなじみの面々。小沢作品の醤油画は、いきなり画廊の壁に描かれていた。スペースをみてから決めたのか、とてもミニマルな構図。土佐正道の作品は打楽器と弦楽器ふうのものの組み合わせなどなど。初日のトークショーは、関西からヤノベケンジ、椿昇、石原友明、リヨンから国際電話でやなぎみわ、NYから会田誠と中山ダイスケ、笠原恵美子がインターネット中継で参加して、「ドメスティックとグローバル」をテーマに行なわれた。それぞれの見解の相違も個性が出ていて面白かった。まとまるわけもない話をやっているが、確信をついた発言もポロポロこぼれてきたりする。インターネット中継は、やらせなんじゃないかと思えるほど、回線不良で頻繁に途切れてしまったが、最後に会田誠の元気な声も入ってきた。盛り上がった会でした。
[7月8日(土) 原久子]
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劣性ウイング『売買人義』
  7/4〜11 大阪・セルフ-ソウ アートギャラリー
http://www1.ocn.ne.jp/~selfso/
 
 
劣性ウイング『売買人義』 この春、大阪芸術大学を卒業した二人のユニット劣性ウイング。名前にインパクトがありすぎるけど、作品にもインパクトはある。写真とビデオの作品をつくっているが、やっていることがとてもナンセンスで笑ってしまう。現在は、一人は沖縄県立芸術大学の大学院生、一人は東京の専門学校に通っている。今回は半分は旧作で大阪でつくったもの、半分は新作。新作は沖縄を舞台につくられたものだ。ふたりでゴロのいい言葉をやりとりしながら、川柳まがいのものをつくったり、その言葉を組み換えているうちに、テーマを思いついて写真作品にしたりする。コンビを組んで3年目。見守っていきましょう。ちなみにファンクラブも勝手に自分たちで結成。
[7月11日(火) 原久子]
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