 |
秋山さやか展 |
|
8/29~9/9 ガレリエ・ル・デコ・東京 |
|
|
|
 |
|
 |
自分の1日の行動の軌跡を考えたことある? 秋山さやかはなんでもない彼女の自室での行動や、通 学路で辿った道を、部屋の見取り図や地図のうえに刺繍で描いてゆく。目的をもった行動もあれば、無意識な移動もある。ふと思い出して後戻りすることも。線で表わされた人の動きは、その日の感情のリズムや、忙しい1日のあわただしさまで伝わってくる。まだ大学院生の秋山は、これからが楽しみな作家。
[9月1日 〈金〉原久子] |
|
|
 |
塚越裕子展 |
|
9/4~9/16 ギャラリー手 |
|
 |
|
 |
1枚の鉄板を酸化させてサビを布に転写し、それを鉄板が消滅するまで延々と繰り返していく作業。また、それを綴じて本にしている。鉄板画とでもいうんでしょうか。それとも鉄板の自画像? レンブラントの自画像みたいに徐々に老いていく様子がわかるし。
[9月5日〈火〉 村田真] |
|
|
 |
INCUBATION 00 |
|
第1期:9/1~9/12 京都芸術センター内ギャラリー北・南 |
|
 |
|
京都を拠点に活動する若手作家のグループ展。INCUBATIONには「成長・孵化」などの意味があって、これから卵の殻をやぶろうとしているヒヨコたちの展覧会という意味らしい。今回は平面作品をつくっている人たちを中心に紹介している。人間の身体などを大きく拡大コピーしたみやじけいこの作品のダイナミックな構図と、扉や窓のガラスを支持体として展示する方法は、他の出品者がオーソドックスにキャンヴァスを用いてペインティングなどを発表する一方で、目をひいた。こういうくくりのグループ展は、せっかくしっかりした仕事が提示されていても、さまざまな作品が無理矢理いっしょに展示してあるようなところがあって、少し残念。
[9月5日〈火〉 原久子] |
|
|
 |
今井美奈展 |
|
9/5~9/10 ギャラリーすずき・京都 |
|
 |
|
特別なフォルムを与えるというより、どちらかと言えば単純なカタチをつくる。骨格を格子状にして円筒形のものなどを粘土で丹念につくっている。窯のなかで熱を加えると、粘土は重力に従い下へ崩れるようにカタチを壊してゆく。錆色に仕上げているので、鉄の作品にもみえる。床置きの作品に、U字の杭が打ち付けたようになっていたが、実はこれも陶素材。軽いものを重くみせているわけだ。同行したロンドンから来たテレビ取材のスタッフは、これを知って、いきなり作品に対する見方を変えた。ちょっとこれには、笑ってしまった。
[9月6日〈水〉 原久子] |
|
 |
登山博文展 |
|
9/9~10/22 コオジ オグラ ギャラリー(名古屋現代美術館内) |
|
 |
|

Cat, Cat, oil on canvas,
259×194cm, 2000 |
ここ数年、愛知県立芸術大学出身のアーティストの活躍が目立つ。登山博文もしかり。左右対称のロールシャッハテストを思い出させるようなかたちが、見上げるほどの大きなキャンヴァスに描かれている。シルバーホワイトに光る地に、マゼンダピンクなどの色を用いて単色でペイントされている。同じ手法で描いたものがずらりと何枚も並ぶ部屋にいると、かたちがよく把握できなくなってきてしまった。これは罠だったのか?!
隣接する現代美術館ではダグ・エイケンの映像作品が上映されていた。
[9月8日〈金〉 原久子] |
|
|