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諏訪直樹展 |
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9/11〜9/23 コバヤシ画廊 |
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遺作3点の展示。諏訪さんが逝ってもう10年になる。あの日、ぼくは大阪の友人の結婚式に出席するため昼ごろ新幹線に乗った。東京駅を出てしばらくすると、前日からの台風の影響で徐行運転になり、やがて小田原付近で完全に止まってしまった。新幹線には何百回も乗っているのに、こんな経験は初めてだった。あとで知ったのだが、ちょうどその時間だったらしい。小田原市内を流れる酒匂川の上流で諏訪さんが命を落としたのは。明日が命日。
[9月14日〈木〉 村田真] |
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日本美術の20世紀 |
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9/15〜11/19 東京都現代美術館 |
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これはまた大上段というか大冗談というか、「日本美術の20世紀」だって。黒田清輝から吉澤美香まで約280点の大量出品。洋画、日本画、版画、彫刻とまんべんなくそろえ、100年間の日本美術の表層をかすめていく総花的な展示。しかも出品作品は大半が現代美術館のコレクションから。なぜ「芸術の秋」に3カ月間も企画展示室全室を使って、こんな企画展ともいえないような展覧会が開かれることになったのかというと、おそらく別に予定していた大がかりな企画展がポシャッちゃったからでしょうね。だって、カタログのなかで福永治さんが「ある事情により実質的な準備期間が半年間しかなかった」って書いてるんだもん。その前に「当館を始めとする公立美術館の深刻な経済的危機」なんて書かれちゃ、同情こそすれ非難する気分にはなれませんがね。
[9月14日〈木〉 村田真] |
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MEDIASELECT2000 resolution 感覚の解像度 |
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9/15〜24 名古屋港ガーデンふ頭20号倉庫 |
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会場風景 |
昨年に引き続き開催されたこの展覧会は、名古屋を現在ベースにする石井晴男、前林明次のほか、中ザワヒデキなど7作家が出品。音や光を用いたり、コンピュータを媒介とした作品などが発表された。前林作品は1人が5分ずつ体験できることになっていたが、長い列ができていたのをみて、体験を諦めてしまった。映像のプロジェクションなどを使うこの手の展覧会は、会場が薄暗くて、どうもけだるい感じになってしまう
[9月15日〈金〉 原久子] |
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Shima/Islands ガブリエル・オロスコ展 ブルー・メモリー |
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9/16〜9/30 重森三玲邸・京都 |
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重森三玲は庭園家で、京都の東福寺の庭園をつくったことなどで知られる。故三玲の私邸には、寛政元年(1789)に建てられた書院と、自ら設計した二室の茶席と枯山水庭園が今もある。石と砂利と苔を用いた力強い庭をまえに、ガブリエル・オロスコは「ブルー・メモリー」という作品をつくった。書院と接した縁側にそって、ブルーのプラスチック素材のネットを吊り下げただけのこの作品は、建物と三玲の庭と、オロスコとのコラボレーションともいえるものになっていた。三次元でも二次元でもない異なる次元がそこに生まれた。Shima/Islandsでは、このあと、ダン・グラハムやクー・ジュンガの展覧会も予定されている。
[9月16日〈土〉 原久子] |
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高谷史郎 optical flat展 |
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9/16〜10/28 児玉画廊・大阪 |
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会場風景 |
optical flatというのは、平らなものを光の波長で計測する器具の名だという。人間の眼は、どこまで見ることが可能なのだろうか? すでに撮った映像を停止したり、前に進ませることも、後ろに戻ることもできる。とはいえ、いまここにいる私たちの時間をとめることはできない。いま見ているものの記憶が曖昧であったとしても、私たちの時間は変えられない。「optical flat」は、最大時には999フレーム/秒の画像を再生するが、じっと見ていても記憶のなかにはっきりとした画像は残らない。ダムタイプのメンバーでもある高谷。ダムタイプ「メモランダム」東京公演は11月27日から12月16日まで新国立劇場で行なわれる予定だ。
[9月16日〈土〉 原久子] |
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