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Exhibition Reviews & Guide ..

ブーメラン・アート・プロジェクト
10/21〜29 御室の家、京福電車、京都芸術センター
 
 
ブーメラン・アート
アーティストの竹岡雄二氏は、京都市立芸術大学を卒業後、現在に至るまでドイツを拠点に制作を続けている。また、ブレーメン州立芸術大学の教員としての顔も持つ。そんな彼の呼びかけに母校の彫刻科の大学院生が応じて、行なった「ブーメラン・アート・プロジェクト」。両大学の学生が、相互に京都・ブレーメンを訪問し、現地制作と発表の機会をもつ交流展だ。辛口の評価をする人もあるかもしれないが、まずは、学生だけでここまでもってきただけでも、プロセスを含めて個人的には評価したい。学生だからなんて侮ってはいけません。作品のほうも、かなり健闘していました。来春、ブレーメンに京都の学生たちが出かけ、制作と展示をします。
[10月21日(土) 原久子]
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北辻良央展
  9/14〜10/22 国立国際美術館[大阪]
 
 
一つひとつの作品には詩的な世界がありいい作家なのだが、広い美術館のフロアに、いくつもの作品がごろごろ転がっているような展示にしか見えなかった。展覧会はキュレーターとアーティストの共同作業でもあると思う。残念ながら互いのコミュニケーションが良好にはかれていなかったのだろう。
[10月22日(日) 原久子]
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Oneday Gallery Project
  10/7〜11/19(週末のみ) ギャラリーそわか[京都]
 
 
OneDay Gallery ギャラリーそわかは地下、1階、2階に全部で5室がある。ギャラリーの長い休暇中を使って、絵描きの谷本天志氏が首謀者となり、週末だけのプロジェクトをはじめた。毎週末、参加するメンバーは変わってゆく。建築家もいれば、バンドをやっている人もいる。アーティストも日本画を描いている大学院生から映像を用いた作品をつくっている人まで様々だ。「画廊」の空間に対する実験的な試みでもあった。約2カ月間の実験でどんなことが見えてくるのだろう。「場」を若い人たちに提供しているが、モチベーションの持ち方に差があるので、レヴェルは一定ではないようだ。結果は求めていないようにも思えるが、身内だけで盛り上がるのだけは避けてネ。
[10月22日(日) 原久子]
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菱川師宣展
  10/24〜11/26 千葉市美術館
 
 
菱川師宣展 これも取手からの帰りに、常磐線、東武野田線、総武線と乗り継いで行った。つくづく取手は不便だ。この展覧会は千葉市美の開館5周年記念展。恥ずかしながら私、菱川師宣に関する知識は皆無に等しく、展覧会場の最後に掛けてあった「見返り美人図」を見て、ああこの絵描きかと思い出した程度。だからかえって楽しめた。とくに、遠近感のない遠近法や、吉原の遊郭をはじめとする風俗図など、同時代の17世紀オランダ絵画と比較しながらながめると、いっそう興味深い。
[10月23日(月) 村田真]
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石原好恵展
  10/23〜11/4 The Third Gallery Aya[大阪]
 
 
石原好恵展
風景を切り取った写真を、少し色を変えつつ現像し、パッチワークをするように並べている。修復用の和紙を密着させて表面を覆い、薄いベールにかけられたような状態になっている。同じ部分を、何度か反復させてひとつの作品のなかに入れていることなどで、イメージに強弱がついている。これまでは、手が届く範囲の大きさで制作していたが、今回の個展では約600×230cmと、体のサイズを大幅に越えたものを展示した。サイズの小さなものはやや装飾的になっているようなところが見えたが、大きなものになってはじめて彼女のやりたいことが大胆にそして存分にできたように思えた。
[10月24日(火) 原久子]
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トヨタコミュニティーアート/TAMA VIVANT 2000
  10/18〜10/29 西東京カローラ桜ヶ丘営業所[東京]
 
 
TAMA VIVANT
今年で18回目を迎えるTAMA VIVANTは、多摩美術大学の芸術学科の学生が授業の一環として展覧会を企画運営してゆくプロジェクト展だ。今年は、八王子校舎のギャラリーでの展覧会と、学外に出てクルマのショールームのなかでの現代美術展に挑戦した。いろんな媒体にプレビューも掲載されて、出だしは順調かと思われたが、展覧会を見に来てくれる人はそう多くはない。学内にいれば、陶然のこと美術に興味をもった人ばかりだ。だが、一歩外に出るとそうとは限らない。学生さんたちにとっては、アウトリーチの大変さや、現実の厳しさを知る機会にもなったことだろう。
[10月26日(木) 原久子]
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神戸アートアニュアル00 「裸と被」
  10/28〜11/19 神戸アートビレッジセンター
 
 
「裸と被」 関西では若手アーティストの登竜門的な展覧会として、定着してきた神戸アートアニュアル。現役の大学教員が実行委員をつとめている。今年のテーマは「裸と被」。身体を被う皮膚、皮膚がむき出しになった裸……。テーマにある2つの言葉の関係性をつむいでゆく10組の若き作家たちの各々のアプローチの差異や共通点に時代がうつされている。
[10月27日(金) 原久子]
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