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Exhibition Reviews & Guide ..

Index
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ルッペ・コセレック展
安斎重男の眼1970−1999
ミュージアム・シティ・福岡2000
第2回アーティスト・イン・
レジデンスの成果展
無言館所蔵による戦没画学生
「祈りの絵」展
ビニプラ・インフォ・カフェ
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原田の森の玉 手箱――
最後のコレクション大公開
水晶の塔をさがして
monthly party 高嶺格
hide and seek
ヘリ・ドノ展
アーカスプロジェクト2000
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正倉院展
フジタマ展 ファンシーズ
「横浜トリエンナーレ2001」記者発表会
ダイムラー・クライスラーグループ アート・スコープ2000
佐賀町2000「希望の光」
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ジュリアン・オピー展
小林孝亘展
真島直子展
中山正樹展
母袋俊也展
吉川裕美子
page:5
通崎睦美&港大尋
CONCERT 2000 THAT
ジャンポール・ゴルチエの世界
日展
「市民の時代」と芸術文化
桑村佳孝個展
大岩オスカール幸男展
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ニッキー・リー プロジェクツ
取手リ・サイクリング
アートプロジェクト
アートプロジェクト
検見川送信所2000
若冲 没後200年
FEED BACK―
Oneday Gallery Project
ウォルター・ニーダーマイヤー展
林延子展
ルッペ・コセレック展
10/20〜11/17 CAS[大阪]
 
 
ルッペ・コセレック展
左から「nice work」「strong work」「no work」。
小さなオモチャを両面テープにはりつけているだけ
なのだが……。
ルッペ・コセレック自身が立ち寄ったいろんな場所で、警官のフィギュアを噛んだチューインガムで接着して写真を撮っている。と書くと、ただのイタズラと思われてしまいそうだ。しかし、それぞれの写真のなかに、そこで彼が見たもの、感じたことが見えてくる。大阪に来ても、通天閣や大阪城なんかでマ−キングのような作品をつくり続けていた。ちとジゾーイングにも似ているんだな、これが。それだけじゃない。その辺に落ちているものを拾ってきて、スクラップして日記のような作品をつくったり、写真のような皮肉っぽくもお茶目な作品もつくってしまう。
[11月1日(水) 原久子]
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安斎重男の眼1970−1999
  11/2〜12/17 国立国際美術館[大阪]
 
 
安斎重男の眼
若冲の京都から新幹線やタクシーを乗り継いで、大阪の国立国際へ。招待状を2通ももっていったのに、この日(文化の日)は入場無料。なんか損した気分だ。会場は2フロアに分かれ、上の階は全100点のポートレート「フリーズ」シリーズ、下の階は1970年から30年間の2000点を超すドキュメントの展示。「フリーズ」は、見たくもない美術関係者の顔が125×100センチの巨大サイズに引き延ばされてるので、気分が悪くなる。自分を棚に上げてますね。はい、ぼくも出てました。いちばん顔がでかいのは土屋公雄か深井隆か、どっちにしろ彫刻家だ。小さいのは斎藤義重か中川幸夫か、いや彼らは小さいというより、しぼんだというべきか。下の階には、ぼくと工藤哲巳のツーショットもあった。まだ『ぴあ』編集部にいたころの青年だ。こうして厖大な写真のなかから自分探しするのが、この展覧会の正しい鑑賞法かもしれない。分厚い2分冊のカタログを買って、福岡に向かう。
[11月3日(金) 村田真]
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ミュージアム・シティ・福岡2000
  10/4〜11/5 福岡市内各所
 
 
ミュージアム・シティ・福岡2000
「ミュージアム・シティ」ももう6回目。招待作家11人に加えて公募作家12人が、天神やキャナルシティに作品を展開している。今回は予算が少なかったせいか、テーマは投げやりにも聞こえる「外出中」というもので、作品のレヴェルもはっきりいって最低だ。なんとか水準に達していたのは、観客を車椅子に乗せて茶を飲ませる和田千秋+中村海坂の「障碍の茶室」、ギャラリーをカフェにして釜山とネットでつないだ藤浩志、得体の知れないジュースを飲ませるナウィン・ラワンチャイクン、小学校の教室を寂れた相談喫茶に変えた小沢剛くらい。なんだ、みんなカフェではないか。それでは発表します。まこりん賞は和田千秋に決定。いま思いついた賞なんでなにも出ませんけど。
[11月4日(土) 村田真]
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第2回アーティスト・イン・レジデンスの成果展
  11/3〜12/5 福岡アジア美術館
 
 
アーティスト・イン・レジデンスの成果展
昨年度に続いて、アジア美術館レジデンス・プログラムの成果を発表。今年度は、キム・ヨンジン(韓国)、ラフィ・ハク(バングラデシュ)、スジト・ラトナヤケ(スリランカ)、テンク・サブリ・テンク・イブラヒム(マレーシア)の4人が滞在制作した。真っ暗なギャラリーにブランコに乗る女性を映し出したキム・ヨンジンの映像作品は、ちょっとゲイリー・ヒルを思わせるけど、味わい深いものがあった。
[11月4日(土) 村田真]
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無言館所蔵による戦没画学生「祈りの絵」展
10/6〜11/12 福岡県立美術館
「祈りの絵」展
戦没画学生の絵を集めた長野県の無言館からの出品。戦時下のせいか、発色のよくない絵具で描かれたありふれた風景画や身近な人物画ばかりが並ぶ。絵だけを見る限りでは、まさに画学生レヴェルのとるにたりない作品だが、そのかたわらに「あと5分、あと10分、この絵を描きつづけていたい」とか、「昭和16年に出征し、ガダルカナル島にて戦死」とか書かれてあると、その絵を見る目もまた違ってくる。会場にはすすり泣く声も響いた。ヘタな絵だって言葉しだいで感動させることもできるのだ。展示物とキャプションをめぐる興味深い展覧会。
[11月4日(土) 村田真]
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ビニプラ・インフォ・カフェ
10/5〜11/26 MOMAコンテンポラリー[福岡]
ビニプラ・インフォ・カフェ
福岡移住後、「ミュージアム・シティ」の常連作家でありスタッフでもあった藤浩志だが、今回は公募作家として出品。ギャラリーを「ビニプラ・インフォ・カフェ」に変え、彼も出品している釜山の国際コンテンポラリーアートフェスティヴァル(PICAF)と「ミュージアム・シティ」をインターネットで勝手に連動させている。こんな公募作家いるか!? ビールを飲んで水戸芸の森くんやメセ協の熊倉さんと合流し、いつのまにか記憶がぷっつん途切れる博多の夜なのであった。
[11月4日(土) 村田真]
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