Aug. 20, 1996 | Sep. 3, 1996 |
Art Watch Index - Aug. 27, 1996
【スチュアート・ホーム展覧会 at workfortheeyetodo in LONDON ―我々はアートという制度を本気で廃止することができるのか?― 】 ………………● 毛利嘉孝
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スチュアート・ホーム展覧会
Stewart Home http://www.widemedia. com/mutual/ home.html
Paintings of Vermeer
Stuart Hall index
The Art Strike as a Social Movement(?)
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スチュアート・ホーム展覧会 ●毛利嘉孝
展覧会らしからぬ展覧会
ここで紹介するイヴェントを展覧会と呼ぶことが的確だとは思えない。会場は、インド系イギリス人の居住区で知られるロンドン市内のオルドゲイトの書店workfortheeyetodo。この書店はとても変わっていて、木・金・土曜日の3日しか営業せず、開いている日でさえ入口には看板も出ておらず、わざわざ呼び鈴を押して入口の鍵を開けてもらわなければいけない。なにやら人の家の応接間に通された感じである。書店には 、スチュアート・ホームをはじめとするメディア・アクティヴィスト、シチュエイショニスト、そして美術関係の本が整然と並んでおり、その壁の一面を使って22枚のA4サイズのホームの作品が展示されている。その作品はすべて、フェルメールの絵画をフォトコピーし、その上にピンクの蛍光塗料で着色したものである。 アートの概念を解体する
入口の机には展覧会の説明書きがある。それによると、この展覧会は、美術作品の保存・修復とそれに関わる美術史・批評史の資本主義的イデオロギーを批判しつつ、「アート」という概念自体を解体しようというものらしい。
[もうり よしたか/
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