Feb. 4, 1997 | Feb. 25, 1997 |
Art Watch Index - Feb. 18, 1997
【写真と絵画の美しい対比】 ………………●名古屋 覚
【西部劇ばかりがジョン・フォードの映画ではない】
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《眼差しと視線3》
菅原一剛
中西學
MIZUMA ART GALLERY http://ux01.so-net.or.jp/ ~mag/index-j.html
Ichigo Sugawara
Manabu Nakanishi
Hiroyuki Matsukage Profile
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写真と絵画の美しい対比 ●名古屋 覚
美術館の展覧会のように大々的に宣伝されていないが、東京のアートシーンでキラリと光る画廊の企画展を紹介する。 [なごや さとる/美術ジャーナリスト]
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「ジョン・フォードの世界」
Filmography of John Ford (I) http://us.imdb.com/M/ person-exact?Ford,%20John
Battle of Midway, The (1942)
Filmography of Roberto Rossellini
Filmography of Jean-Luc Godard
December 7th (1943)
Iron Horse, The (1924)
Judge Priest (1934)
Filmography of Dziga Vertov
Vertov'survey of work
How Green Was My Valley (1941)
Streamboat 'Round the Bend (1935)
Young Mr. Lincoln (1939)
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西部劇ばかりが ●森田祐三
生誕百年ジョン・フォードの世界 『ミッドウエイ海戦』(1942)を個人的に好きな映画だと挙げる人物、ここではフォードについての本を書いているタグ・ギャラガーのことだが、余程思い入れがあるのか、監督の「モダニスト」振りをロッセリーニやゴダール、はてはストローブ=ユイレまで引き合いに出して賞揚するのを、単に見ていないからという理由からくるごく低級な悔しさとともに甘受していなければならなかったのだが、数は多くはなかろうとはいえ、他にも似たような悔しさを程度の差こそあれ日々緩慢に耐えていた人々にとって、今回ユーロスペースが企画した「生誕百年ジョン・フォードの世界」は朗報などでは済まない、まさに思いがけない出来事である。映画では良くあるとはいえ、こうした思いがけなさも、ことフォードの映画となるとやはり何層倍もの衝撃をともなって迫ってくるのだし、そうした場合にどのような態度をとればよいかを教えてくれるものがフォードの映画でもあるのだ。「攻撃が始まったときまだ準備が出来てなくて16ミリのアイモしか持っておらず、キャメラを廻しては次から次にマガジンを換えてポケットに押し込んだんだ。グレネードがすぐ側で爆発するものだから画面が揺れていて、その後戦争場面を撮るといえばわざとキャメラを揺らすようになったけれど、僕の場合は正当性がある。だって、爆弾が足下で爆発してたんだからね」 (Univ. of California Press, Jhon Ford. p.204)。 奇怪な映画作家 既に上映が終わってしまった作品には、『ミッドウエイ海戦』や『ドキュメント真珠湾攻撃』(1943)などだけではなく、『アイアン・ホース』(1924)や『プリースト判事』(1934)などが含まれているが、ゴダールやヴェルトフを参照して「ドキュメンタリー」と「フィクション」の差異を検討し、改めてフォードの映画の「モダニティ」を確認するなどという面倒なことは賢明に敬遠して、見逃した人は再び上映されることをひたすら祈念し、見てしまった人は、やはり、再上映されることを心待ちにするというのが正当な態度である。これから上映される作品では、ヴィデオの形で容易にみることのできる『わが谷は緑なりき』(1941)ももちろんのこととしても、なんといっても『周遊する蒸気船』(1935)だけは見逃せない。周遊するというより自らを破壊しながら爆進する物体が、それでもなお蒸気船と呼ばれてしまうことの理不尽さを目の当たりにすれば、ジョン・フォードの映画作家としての奇怪さが「モダニティ」などという愛想の良い言葉を越えて迫ってくるのだ。 フォード的としかいいようのない形象 確かに、こうした奇怪さは、例えば今回上映されるもののなかで、ザナックの監修下にある『若き日のリンカン』(1939)では低減しているといえるかもしれぬが、それにはそれでまたべつの楽しみもある。運良く映画館に馳せ参じた人は、揺れる木の影、川縁やあの大きな木、あるいは天日に照らされた真っ白な地面に立つ人々やいつも通りの柵に沿っての散策など、フォード的としかいいようのない形象に浸るという些か反動的な快楽に密かに耽ることができたのだし、そういった態度が反動であるといえるのもやはりジョン・フォードがいてくれたからなのだと改まって物思うことが出来たのだった。 [もりた ゆうぞう/映画批評]
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