身の回りにあるさまざまな現象について独自の方法で芸術への読みかえを行ない、そこにあるシステムやゆらぎのプロセスを可視化・可聴化していくアーティスト・三原聡一郎の展覧会が開催されます。

三原はこれまでメディアアートの基盤となるフリーカルチャーやオープンソースプラットフォームといった民主化されたテクノロジーの視点・方法論から、環境に呼応する「開かれた系(システム)」のあり方をインスタレーションとして提示してきました。

本展では、新作の《粉を挽く》を加え、近年の三原の制作活動を一望するとともに、作品の根幹を「レシピ」としてアーカイヴ化していく試みを展示しています。さらに、慶應義塾ミュージアム・コモンズと三原が共働してきた、コンポスト・プロジェクトや慶應義塾中等部との「物質循環」ワークショップの実践も紹介されています。

<三原聡一郎>
世界に対して開かれたシステムを提示し、音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、土、水、電子など、物質や現象の「芸術」への読みかえを試みている。2011年より、テクノロジーと社会の関係性を考察するためのプロジェクトを国内外で展開。近年、これまでの活動を「空気の芸術」として、振動、粒子、呼吸というカテゴリーに基づいたアーカイヴ実験をレシピの形式に基づいて進めている。
https://mhrs.pb.studio

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日時|7/8(月)18:15~
*詳細はこちらをご覧ください。

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会期:2024/06/03(月)〜2024/08/03(土)
会場:慶應義塾ミュージアム・コモンズ(東京都港区三田 2-15-45 慶應義塾大学三田キャンパス東別館)
休館日:土日祝
*特別開館 6/22(土)、8/3(土)
*臨時休館 6/24(月)、7/29(月)
開館時間:11:00〜18:00
入場料:無料(事前予約不要)
主催:慶應義塾ミュージアム・コモンズ
公式サイト:https://kemco.keio.ac.jp/all-post/20240603/