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展覧会レビュー

村田真 原久子

Index
page:1
ドクメンタ11
ジャン=マルク・ビュスタモント展「プライベート・クロッシング」
マニット・スリワニチプーン展
「バンコク・イン・ピンク」
“EXPORT”神山アーティスト
・イン・レジデンス
1999-2001
マシュー・バーニー
『The Cremaster Cycle』
マニフェスタ4
桜井智章展
イレブン・イレブン・コリア・
ジャパン・コンテンポラリーアート2002展
page:2
下重佳世展
野口里佳「水をつかむ」
Not so Smooth
三田村光土里×孔成勳
レイモンド・ペティボン
モンゴル近代絵画展
木村伊兵衛写真展
小山穂太郎展 Phantom
京都造形芸術大学選抜展
page:3
森正洋 陶磁器デザインの革新
写真の現在2
サイト――場所と光景
カールステン・ニコライ展
中川泉展
アートはうごく・はしる!〜
現代美術編 井上信太/中西學
ことばの領分
平田さち、叶野千晶
THE LIBRARY 2002
宇治野宗輝「日本シリーズ」
page:4
横尾忠則 森羅万象
トーキョーワンダーウォール
公募2002
金工の美
バットシェバ・アンサンブル
icon memory
柴田知司、粟津一郎
カフェ・イン・水戸
ワークショップ鈴木昭男
「はだかの耳、はだかの心」
「いま、話そう
―日韓現代美術展―」
菜の花里美発見展
〈アートユニバーシアード〉
page:5
「いのちを考える
中辻悦子と中学生たち」
タナカノリユキ展
トーキョー・アート・
ジャングル
金魚と杯洗
田中功起展
及川正通illustration原画展
現代に輝く昭和の油絵
巨星5人の傑作65
飾り
堀尾貞治展 あたりまえのこと
page:6
七福2002展
大久保英治 ユーラシア・
アートプロジェクト展
イメージの新様態XII GARDEN
細見美術館 現代美術イベント
割石ヒロミ展
大塚麻子展
PRIMARY STATEMENT V
ロックアート展
シンポジウム
「相互理解と歴史認識」
ドクメンタ11
6/8〜9/15 カッセル市内各所[カッセル・ドイツ]
 
 
ドクメンタ11 ドクメンタ11
ドミニク・ゴンザレス・フォースター ガブリエル・オロスコ
今回のドクメンタもはじまってすでに1カ月半たつので、美術雑誌などにもさまざまなコメントが掲載されていた。記事等を読んでいたが、百聞は一見に如かず、カッセルまでまた来てしまった。耳にしていた評判とは、印象が異なり、非常に充実した好企画だと思った。国際展というと必ず名前を列ねるアーティストが勿論ここにも出ている。とはいえ、今が旬なスター作家たちの作品をただ並べましたというものではけっしてなかった。煉瓦造りのビール工場跡が会場として増えていたが、観ることに疲れるどころか、屋外カフェでビールを飲んで休憩してもう一度会場に戻って、ゆっくり観ようという気にさせる。記録やアーカイヴそのものが作品となっているといったタイプの出品作も結構あるが、単にデータとして提示されたものを読むのとは、伝わり方が違う。モノや記録に作者の主体的な意図が含まれた作品に触れることで、それぞれの歴史観などが見えてきて面白かった。現代美術の展覧会というと、中高年というより若年齢層がオーディエンスに多いのが日本では常だが、ここでは圧倒的に中高年が多かったことに驚いた。そこにあるのが「ART」であるかどうか、ということよりも観に来た人たちにとって大切だったことは何を伝えてくれるかだったのだろう。それさえ明確になっていれば、子どもであろうが、お年寄りであろうが観に来るわけだ。私たちの周囲には沢山の情報があって、家にいながらにして得られるものも多い。しかし、作品として作られたものをその空間へ移動して観ることでしか得られないものがあるから、キュレーターたちは展覧会をつくる。
[7月26日(金)、27日(土) 原久子]
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ジャン=マルク・ビュスタモント展「プライベート・クロッシング」
7/28〜10/6 横浜美術館
 
 
ジャン=マルク・ビュスタモント展

なんだろう、このやるせない空しさは。なにげない日常風景を撮った写真はそれなりに高質で見ごたえがあるが、それをものものしく額装して「タブロー」と称する高慢なセンス。まあこのあたりがフランス現代美術の鼻もちならない「フレンチ ・スタンダード」なのかもしれないが。それにしても、これほど空しい展覧会を企画した横浜美術館の蛮勇には敬意を表する一方、横浜市民ならずとも美術館の将来が心配になる。
[7月27日(土) 村田真]

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  マニット・スリワニチプーン展「バンコク・イン・ピンク」
7/20〜8/18 横浜美術館アートギャラリー
 
 
マニット・スリワニチプーン展
政治的事件の渦中にピンク男を登場させたり、ベトナム戦争の報道写真をパロッたりしたタイの作家。同じ写真とはいえ、ビュスタモントとは対照的に思いっきりウケをねらったバチ当たりな作品。でもおもしろいじゃん。
[7月27日(土) 村田真]
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  “EXPORT”神山アーティスト・イン・レジデンス1999-2001
7/19〜8/7 ヨコハマポートサイドギャラリー
 
 
神山アーティスト・イン・レジデンス1999-2001
神山町という地名も初めて聞くが、そんなところにアーティスト・イン・レジデンスがあるなんてことも初耳だ。神山町は徳島県のほぼ中央部に位置する山里で、1999年から毎年秋に内外3人ずつアーティストを招聘している。今回は昨年度までの3年間の成果の発表。なるほどと思ったのは、この地では江戸末期から人形浄瑠璃が盛んで、その舞台を飾る襖絵を制作するため各地から絵師を招いて滞在させていたこと。いってみれば、ここでは19世紀からアーティスト・イン・レジデンスが行なわれていたわけで、単なる思いつきの「まちおこし」事業ではないということだ。
[7月27日(土) 村田真]
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マシュー・バーニー『The Cremaster Cycle』
  6/6〜9/1 ルードヴィヒ美術館[ケルン・ドイツ]
 
  奇才マシュー・バーニーの作った映画『クレマスター』。人間という生物が背負うさまざまな問題に独自の視点でアプローチしている。映像のなかで使われたオブジェやドゥローイングが展示され、会場内でも天井に近い位置に映像がプラズマ・ディスプレイに映しだされている。館内のホールで毎日『クレマスター』1〜5までを上映、展覧会チケットで映画も観れる。ルードヴィヒ美術館はケルン中央駅前の大聖堂の横にあるが、その広場をつかった野外上映も予定されていた。かなりえぐ〜いシーンもあるので、チビッコが観ると泣き出すか、大人になってもトラウマとなって残ることもあるかもしれない。東京(9月初め)・京都(10月19日)でも『クレマスター3』の完成を記念して1から5までを一挙上映するが、日本では展覧会はない。
[7月28日(日) 原久子]
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マニフェスタ4
  5/25〜8/25 フランクフルトクンストフェラインほか市内各所[フランクフルト・ドイツ]
 
 
マニフェスタ4
RORインスタレーション風景
ヨーロッパの都市で、隔年で開催地をかえながら開かれているマニフェスタ。若手出品者が多く、会場の設え等を見る限りでは、予算的は多分ドクメンタとは比較にならない規模だろうと思われる。だが、はじめて出合うアーティストの作品で面白いものにもいくつか遭遇。フィンランドの4人組のROR(Revolutions On Request)のインスタレーションと、Pia Ronickeの手描きアニメーションがその筆頭。
[7月31日(水) 原久子]
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桜井智章展
7/29〜8/4 トキ・アートスペース[東京]
 
 
桜井智章展
なんてなつかしい名前。桜井智章といえば80年代初頭、テントを用いたインスタレーションを発表していた作家。でもそれ以来パタッと発表が途絶え、名前すら忘れてしまっていた。20年ぶりに見る作品には昔の面影はなく、経済指標を示す日経やダウ・ジョーンズのグラフを絵にしている。ブランクを感じるなあ。
[8月1日(木) 村田真]
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  イレブン・イレブン・コリア・ジャパン・コンテンポラリーアート2002展
7/22〜8/10 ギャラリーES/ギャラリーGAN[東京]
 
 
イレブン・イレブン イレブン・イレブン
「イレブン・イレブン」は銀座が中心だが、いくつか会場が分散しているうえ会期も微妙にズレているので、まわりにくいっす。旧ミヅマアートギャラリーのESは、なんていうんでしょ、スパンコールみたいなキラキラ輝く薄くて小さい素材を仏像やキャンヴァスに貼りつけた盧尚均、GANは映像インスタレーションのイウム。感想はない。
[8月1日(木) 村田真]
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