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Art Basel Miami Beach |
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12/4〜12/8 Miami Beach Convention Center[米・フロリダ] |
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もっとも業界で注目されるアートフェアと言われるArt Basel。同じ運営組織を母体としたフェアが初めてマイアミビーチ(フロリダ州)で開かれた。村上隆、森万里子、
森村泰昌といったお馴染みのアーティストたちの作品もNYなどの画廊のブースに並ん でいる。杉戸洋、山口藍などの若手も海外の画廊から出していた。個人的には普段そんなふうに感じることはなかったのだが、国際展の常連作家の作品もここで観るとちゃんと売り物にみえてくる。日本からは小山富美夫ギャラリーやタカイシイギャラリー等も出店していた。Mr.1本に絞って出してきた小山富美夫ギャラリーでは、あっという間に作品は完売。海岸沿いにコンテナを使ったブースを設置、マイアミならではといった趣向を凝らした開催となっている。オープニングの夜にはピエール・ユイグ&フィリップ・パレノによるイベント《A
Smile with a Cat, the Cellebration of Ann Lee》が浜辺で行なわれるというので出かけてみるとAnn Leeの顔が夜空に花火であらわれた。メイン会場であるコンベンションセンターの外の様々な場所でも、Video
Laungeのほか、建築、ファッション関係のイベントが華やかに行なわれていた。
[12月4日(水) 原久子] |
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マーク・ダイオン「驚異の部屋」 |
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12/7〜3/2 東京大学総合研究博物館小石川分館[東京] |
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300万点を超す「東京大学コレクション」(その大半はゴミ同然らしいが)の一部を、マーク・ダイオンが新しい文脈に沿って分類し、自分の作品も加えて8つのテーマのもとにインスタレーションしたもの。近ごろはやりのコレクションと現代美術のコラボレーションともいえるし、ヴンダーカマー(驚異の部屋)の現代版ともいえる。ほこりを被ったコレクションや陳列ケース、ガラスの容器、そして旧東京医学校の本館を移築した木造擬洋風建築の小石川分館だけでも一見の価値あり。欲をいえば、ヴンダーカマーらしくもっと壁を埋めつくすくらいの密度がほしかった。
[12月6日(金) 村田真] |
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アンダー・コンストラクション アジア美術の新世紀 |
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12/7〜2003/3/2 国際交流基金フォーラム・ 東京オペラシティアートギャラリー[東京] |
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20〜30代のアジア7カ国のキュレーター達が3年間かけて相互を行き来しながら調査等を行ない企画した展覧会の東京での総合展。すでに各々の地元でローカル展と呼ばれるグループ展覧会を実施している。40組以上のアーティスト達の作品は、同時代性を感じるものや、それぞれの歴史と文化を背景にちらつかせながら現代の状況を訴えるもの等。この広いエリアをアジアとひとくくりにする難しさも感じるが、様々な切り口のアプローチは見ていても楽しい。キュレ−タ−よるシンポジウムや、直接作り手の顔を見ながら作品解説を聞くことのできる、来日中のアーティストのトークなど、イベントも目白押しだった。
[12月7日(土)、8日(土) 原久子]
中国、インド、インドネシア、日本、韓国、フィリピン、タイの若手キュレーター8人が組織したアジア現代美術展。タイトルどおり会場は「工事中」の様相を呈し、オペラシティのホワイトキューブに小気味よくぶちかましを加えていた。
[12月19日(木) 村田真]
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スーラと新印象派 |
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10/26〜12/8 損保ジャパン東郷青児美術館[東京] |
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会場の入口にいきなりスーラの大作《グランドジャット島の日曜日》が。もちろん複製だけど、こんなとこに複製を置くか? 実際の展示はスーラの小品にはじまり、シニャック、ピサロと続き、あとは知らない画家ばかり。こうして見ると、科学的分析に基づいた点描がしだいに形骸化し、一部はフォーヴィスムに流れたものの、多くは叙情的な風景画や甘ったるい装飾様式に回収されていったことがわかる。
[12月8日(日) 村田真] |
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渡辺剛展 |
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11/29〜12/25 ギャラリーGAN[東京] |
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異なる海岸で撮った海景を水平線に合わせて並べた作品と、それをぐるっと環状にしてゆっくり回転させる作品。大がかりなわりに薄味。
[12月9日(月) 村田真] |
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傾く小屋 |
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11/12〜12/15 東京都現代美術館[東京] |
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「館」なき美術館活動を展開するセゾンアートプログラム(SAP)が、「館」はあるものの思うように美術館活動を展開できない東京都現代美術館(傾く小屋?)で展覧会を開くという、なんとも皮肉な共催事業。しかもSAPだって経営が傾いたため「館」を失った学芸員集団なのだから、「傾く小屋」とはまさにいい得て妙。もちろん「傾く小屋」の直接的な源泉は9.11で崩れ去ったWTCにあるのだろうし、また出品作家のひとり中村一美の「破庵」からの連想によるものだろう。その中村の作品群、とりわけ4×9mの超大作絵画が同展の白眉となっている。これはもういいとか悪いとか、「絵画」とか「美術」とかを超えてしまった雄叫びのモニュメントである。美術館に置いてあったトーキョーワンダーサイトのチラシを見たら、石原慎太郎が「最近の絵描きがやたら大きい絵を描き過ぎるのは自信がない証拠だ」云々とのコメントを寄せていて失笑した。
[12月10日(火) 村田真] |
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