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エスキース

Esquisse(仏)
更新日
2024年03月11日

素描、下絵、素案、概要を意味する仏語。「エスキス」とも表記される。作品を制作するための着想や構想、あるいは構図を描きとめた下描きのことで、作者のインスピレーションを吟味し、計画を(綿密に)練る作業や下絵そのものを指して使われる用語。類語のクロッキーとは異なり、素早さや描写であることを特に意味せず、必ずしも大まかな図や絵であるとは限らない。したがって、検討を重ねるなかで通常複数枚作成される。原義に「草稿」の意味が有るとおり、完成作のための準備であることが強く意識されるため、色や配置の指示、コメントなどの言語が書き加えられたり、画枠に対するトリミングの線が描き入れられることも多い。建築分野では、デザイン全体の構想や概念図、およびそれに関わる資料作成の作業、下描きを指すときに用いられる。

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