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ペーパータイガーTV

Paper Tiger Television
更新日
2024年03月11日

ペーパータイガーTVは、ニューヨークをベースに、全米に700以上存在する地域住民のためのTVチャンネルであるパブリック・アクセス・チャンネルを使用して、アーティストや批評家たちが自主制作で番組を制作し、放送するグループである。1981年の創設以来、メディアの資本主義的な構造を暴き、批判的な番組を制作して、市民目線のメディアを目指してきた。そのなかでもペーパータイガーTVのスタンスを最も象徴している番組は、新聞やTVなどのマスメディアの報道を批判的に分析したり、パロディにしたりする番組である。特に91年の湾岸戦争の際、大手メディアがそろって戦争を支持したのに対して、それを批判し反戦運動などを報じる番組を唯一ペーパータイガーTVだけが流し続け、全米にその名を知られることになった。現在ではその活動の場をインターネットに移しつつあるが、YouTubeやUstreamなどの発達により、マスメディアが取り上げない問題を独自の視点から取り上げるというペーパータイガーTVの手法は、現在では誰にでも容易に使うことができるものになった。その一方で、そうした敷居の低さによってもたらされる膨大な量の映像は、広くは知られていないが重要な問題を提起する映像をかえって見えにくくしている面があることも否定できない。

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