バックナンバー
2009年03月15日号のバックナンバー
フォーカス
東京国立博物館 金子啓明氏に聞く:「国宝 阿修羅展」──古代彫刻から見る天平文化
[2009年03月15日号(倉方俊輔)]
2009年3月31日より興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」が開幕する。開催にさきがけ、本展のみどころやねらい、会場構成のコンセプトなどを東京国立博物館特任研究員/興福寺国宝館長 金子啓明氏に伺った。
キュレーターズノート
京都市立芸術大学作品展/「FIX」展/京都オープンスタジオ:4つのアトリエ
[2009年03月15日号(中井康之)]
今期は通常より増して、外部の仕事などの事由により自己の意志によるフィールド・ワークが十分に行なえなかった。とはいえ、作品を見ること、作家の制作の現場に立ち会うこと、未生の作家を育成しようという画廊主たちと多くの会話を重ねるなどの機会は多かった。それぞれに興味深い体験であり、それについて書かねばならないことも山積している。本コーナーは本来的にはそのようなことをこそ書かれる場であると思われるのだが、諸々の理由によりそれは他の場所でなされるだろう。
むこうのさくら
[2009年03月15日号(鎌田享)]
北海道の東部、十勝管内士幌町に「佐倉」という地区がある。この地には、明治末期から大正初期にかけて、旧佐倉藩(現在の千葉県佐倉市にあった藩)の藩主・堀田家の働きかけで開拓団が入植した。約1,200キロ離れた北海道の佐倉と千葉の佐倉は、歴史的なつながりを持っているのである。今回はこの二つの佐倉を結んだアート・プロジェクトを紹介する。
デジタルアーカイブスタディ
ミュージアム・ネットワークのイノベーション ──世界中の浮世絵版画をデジタルアーカイブ
アートプロジェクト探訪
「越後妻有アートトリエンナーレ 大地の芸術祭」と「越後妻有2009冬」
[2009年03月15日号(白坂由里)]
近年、アートがまちづくりに深く関わる場面が多く見受けられるようになっている。しかし、アートはまちの救世主でもなければ万能薬でもないだろう。プロジェクトにおける地域の問題発見や提案は入口に過ぎず、企画、実施、運営までのプロセス、及び終了後に、成果、財産、新たな課題として何が見出されたのか、この検証こそが必要であり、実施者を超えて共有され、語られていくべきものではないだろうか。毎回1プロジェクトを取り上げ、プロジェクト会期中のみならずその前後にも着目し、アーティスト、キュレーター、美術館、行政、企業、市民など、さまざまな人々がどのようにアートプロジェクトにかかわり、そこにどのような動きが起こっているのか、美術ライターの白坂ゆりと文化政策研究の久木元拓との交替連載で報告していきたい。