バックナンバー
2022年06月15日号のバックナンバー
フォーカス
TRA-TRAVELとLoad na Dito Projectsに聞く、パンデミック以降のアーティストの国際交流
[2022年06月15日号(Yukawa-Nakayasu/Qenji Yoshida/平野真弓/マーク・サルバトス)]
ミュージアムやアートセンターの事業に依らず、インディペンデントにアーティスト・イン・レジデンス(以下、AIR)を主体的に実施したり、海外のアーティストを展覧会やイベントに招聘したり、招聘されたりと、自らの企画で国際交流を行なってきたアーティストたちがいる。
LCCで安価に頻繁に海外を行き来していた時代から一転して、パンデミックで物理的な移動ができなくなった2020年の春以降、彼らの活動はどう変化したのか。大阪のTRA-TRAVELとマニラのLoad na Dito Projectsにオンラインでお話を伺った。(artscape編集部)
キュレーターズノート
鳥取県立美術館、2025年開館のカウントダウン始まる!
[2022年06月15日号(赤井あずみ)]
2025年春の開館を予定する鳥取県立美術館は、去る2月11日には起工式が執り行なわれ、オープンまでいよいよ3年をきった。3月27日にはカウントダウンイベントとして、「鳥取県立美術館がめざす、コレクション・ラーニング・地域連携のこれから」と題した記念フォーラムが開催され、ゲストには蔵屋美香横浜美術館館長、保坂健二朗滋賀県立美術館ディレクターを迎え、鳥取県立美術館パートナーズ株式会社(特別目的会社:SPC)のアドバイザーを務める鈴木潤子氏、県教育委員で鳥の劇場芸術監督の中島諒人氏、尾崎信一郎鳥取県立博物館館長(当時。現在は鳥取県教育委員会事務局 美術館整備局 美術振興監)の計5名が登壇した。タイトルに掲げた3つのテーマは、そのまま2022年現在の日本の地方公立美術館が取り組むべき課題と言ってもよいだろう。フォーラムの内容についてはウェブサイトに開催報告として掲載されているが、ここではこの3つのテーマに沿って、美術館整備の現状をレポートしたい。
“自己満足”が人の生にもたらすもの:「誰も知らない」展の準備のさなかで/開館20周年に向けて
[2022年06月15日号(坂本顕子)]
「誰も知らない驚きの表現をしている人を探しています」。4月の半ばにこんな募集記事を美術館のSNSに流してみた。そもそも「誰も知らない」とは? また、「驚きの表現」の「驚く」とは一体何のことか? と募集する側も少々悩みつつも、このようなハードルの低い、ゆるやかな問いかけに対して、ありがたいことに熊本を中心に九州から30件以上の情報が寄せられた。