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2022年09月15日号のバックナンバー

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フォーカス

震災後から「災間」へ──複数の災禍に架橋するメディアをつくる

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[2022年09月15日号(佐藤李青)]

私たちは無数の災禍の「なか 」に生きている──いま誰もが、そう実感しつつあるのではないだろうか。地震、豪雨、噴火など日々のニュースは、各地で起こる災害を絶え間なく伝え、気候変動は世界的なトピックとして重要性を増している。また、災禍とは自然災害だけではない。いまも戦火を逃れて国境を移動する人たちがいる。過去に目を向ければ、私たちの社会は数多くの災禍を経験してきた。そして新型コロナウイルスの影響によって、誰もが災禍の渦中にあるといえるだろう。
筆者は、2011年の東日本大震災を機に東京都の芸術文化による支援事業の担当として、東北と東京を行き来してきた。その経験のなかで見えてきたものは、この「災間」の社会を考える手がかりになるのではないかと考えている。

キュレーターズノート

「Our Attitudes」を通して見る、熊本市現代美術館の20年/この先の企画者のために経緯を残しておくこと

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[2022年09月15日号(坂本顕子)]

熊本市現代美術館は、2022年10月12日に開館20周年を迎える。それを記念してギャラリーⅢでは1980年代生まれの熊本出身の4人の作家を取り上げ、この20年のうちに熊本から芽吹いた新たな表現を紹介する「Our Attitudes」展が開催中だ。

「共演者」がもたらす想像力──AIとパフォーミングアーツの現在

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[2022年09月15日号(竹下暁子)]

AIや、それを支えるテクノロジーが人々の熱い視線を集めるようになって久しい。我々の日常のなかにも自然と溶け込むようになったそれらの存在がいまだに時折SNSなどでバズを集めるのは、AIがつくり出す予想を超えた精度のものに、人の意思が介在しない(かのように見える)という、ある種の神秘性を感じさせるからでもあるだろう。
では、アートの、特に生身の身体を通したパフォーミングアーツの現場では、そういったテクノロジーはどのように人間たちと交差し、表現に影響を与えているのだろうか。テクノロジーと身体の新しい関係を追求するいくつもの研究開発プロジェクトに携わってきた山口情報芸術センター[YCAM]のパフォーミングアーツ・プロデューサー竹下暁子氏に、近年の同館での試みについてご執筆いただいた。(artscape編集部)

アート・アーカイブ探求

ヴワディスワフ・スツシェミンスキ《ウニズム的コンポジション13》──残像という知覚芸術「加須屋明子」

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[2022年09月15日号(影山幸一)]

artscapeレビュー

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