このたびcumonosでは、2021年以来2度目となる小野 潤一による個展【ぼうしの日曜日】を開催致します。
 小野は、長らく樹脂や石膏などの素材を用いてどこかの物語のかけらを描くような立体・半立体的な作品を作り続けています。独自の素材感も相まってたおやかな表情でこちらへ語りかけてくるような作品は、その周りの空気と共に観る者を作品の世界へ惹き込んでくれます。
 今展では、近年取り組んでいる木の素材を用いて、壁面から作品の主人公が飛び出すような軽やかな展示となりそうです。ぜひ会場で小野の描くイメージの世界に包まれて頂けたら幸いです。 /cumonos



人や動物の姿に興味を持っていますが、その存在感というよりわずかに感じる気配のようなものを近くに感じていたいです。
物語の断片のようなもの、またはありふれた日常などそのイメージはさまざまです。
ふと目に入った瞬間に和んだり、落ち着いたり、ときめいたりする心の動きが好きなので、そこにそっといてくれて佇んでいる何かになればと思っています。
自分には個性が強く、いままであまり作品素材に使ってこなかった木を最近は使ってみています。その木肌の温もりや木目の美しさが喜びをくれています。 /小野 潤一