日本の四季折々の風景や食材といった、移り変わる自然界の瞬間的な美を切り取って描きつづける切り絵画家・久保修。本展では、美しい日本の原風景を切り絵にして残し、世界や未来に向けて発信している久保の作品を初期から近作まで幅広くご覧いただけます。
阪神淡路大震災での被災経験や47都道府県を巡る旅を行うなかで、自然災害によってそこに在った文化や風景、人々の暮らしが失われていく様子を目の当たりにした久保は、日本の原風景を切り絵にして残していく「紙のジャポニスム」と題した活動をスタートさせます。その活動は国内にとどまらず、2009年に文化庁文化交流使に任命されて以降は展覧会やワークショップなどの事業を計16か国以上で開催し、切り絵を通して世界中の人たちに日本文化を紹介しています。