三重県立美術館と⾧崎県美術館は国内では珍しい、スペイン美術を収集方針に含む美術館です。この展覧会では、両館のコレクションから選りすぐった、中世から現代にいたる約100点の作品を展観し、スペイン美術の精華を紹介します。
 バルトロメ・エステバン・ムリーリョ、フランシスコ・デ・ゴヤ、パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリ…古来スペインでは豊かな芸術文化が育まれ、多くの偉大な芸術家たちを輩出し、独自の美術史が編まれてきました。本展では、この果てしないスペイン美術の歴史を、「宗教」や「光と影」、「伝統と革新」といったキーワードとともに辿ります。中世の板絵や芸術文化の黄金世紀である17世紀の油彩画、そして20世紀のインスタレーション作品まで、スペイン美術が切り拓(ひら)いてきた魅力的な表現の地平をぜひご堪能下さい。