本展「LONDON DETAILS」は、コロナ禍を経て7年ぶりに渡英しロンドンの街の断片を切り取った新作を軸に開催します。
藤田修は、感光性樹脂版を用いた新たな版画技法(フォトポリマー・グラヴュール)で注目されます。この技法は「写真では出しにくいインクによる物質感の強さ」と彼は言います。インクを版に詰め、1枚1枚紙にプレス機で刷って生まれる質感、物質性にこだわる、この〝物質化〟に重きを置いた強さこそが藤田の手から生み出される魅力です。SNSで流れくる画像を無意識に見ることとは異なり、肉眼でこそわかるイメージが浮き上がります。
また、カラーモノタイプの新作も同時発表。油彩でのモノタイプは、原点には油画を学んだ彼だからこその表現の幅であり、具体的なイメージはない実験的な躍動感を覚えます。
是非、この機会にご高覧ください。