2025年07月30日掲載
堀崎剛志 個展 #InstaBonsai Palm Shadows | #インスタボンサイ 椰子の陰影
monade contemporary|単子現代
- 会期
- 2025年08月09日~2025年08月17日
2025年8月9日(土)~17日(日)|14~19時 木・金・土・日
*その他の日:予約制
アーティストトーク 8月9日(土)17~18時
オープニングレセプション 8月9日(土)18~19時
〒605-0829京都市東山区月見町10-2 八坂ビル地下1階
ことばを食べるカフェ みずうみ *併設のカフェもお楽しみいただけます。
〈アーティスト・ステートメント〉
18年間ニューヨークで活動した後、昨年1月にロサンゼルスへ移住しました。今年1月に山火事が襲った際、スタジオの高窓からサンタモニカの稜線から立ち上る黒煙と、一本のヤシの木の葉がかすかに見えました。ロサンゼルスの街並みと外来種のヤシの木の奇妙な関係、火災を激化させる可燃物としての役割、そして煙の方向を判断するために窓からヤシの木を眺めていたときの衝撃的な体験は、このヤシの木がシンボルへと変貌してきた歴史を探求するきっかけとなりました。
「#インスタボンサイ 椰子の陰影」は、カリフォルニアで発展してきたヤシの木のイメージと現実のギャップを浮き彫りにしています。カリフォルニア原産のヤシの木は非常に限られており、ロサンゼルスでよく見られるヤシの木とは大きく異なります。州全体で見られるヤシの木のほとんどは、人間の手によって植えられたものです。山火事の後で黒焦げになって立つヤシの木と、太陽が降り注ぐビーチの下でのんびりと直立するヤシの木のイメージとのコントラストは、私たちの新しい文化、気候の現実を象徴しているようです。
――堀崎剛志
〈展覧会情報〉
monade contemporary | 単子現代では、堀崎剛志による個展「#InstaBonsai Palm Shadows | #インスタボンサイ 椰子の陰影」を開催します。
堀崎はこれまで、彫刻家、コミュニティ・アーティストとして、建築、都市計画、物質文化に着想を得た作品をつくり、建築環境の物質性が社会的不平等、コミュニティ形成、移住、文化的な循環とどのように交差するかを探求してきました。ラテックス、陶磁器、プラスチックなどを用い、口承、写真、ソーシャルメディアの投稿、拡張現実アプリなどに記録されたストーリーテリングが組み合わされた作品からは、脱物質化が進む現代において物質的な環境が果たす役割をあらためて見直すことができます。
本展では、2025年1月にロサンゼルスで起こった山火事の経験をきっかけにカリフォルニアを象徴するヤシの木のイメージと現実のギャップに着目して制作した「#インスタボンサイ 椰子の陰影」を紹介します。堀崎が近年展開する「#インスタボンサイ」シリーズは、ソーシャルメディアの経験を盆栽という植物や文化の普遍化・商品化の構造に重ね合わせ、モダニズムの実践になぞらえたものです。ヤシの木をめぐるイメージの文化史と自然災害という出来事から生まれた本シリーズは、文化生活の享受が気候変動という将来の影となっていることを暗示しているかのようです。
一つの宗教的なイコンが大衆文化のなかでポピュラリティを獲得し、ソーシャルメディアの加速主義的なダイナミズムのなかで拡散されるとき、人類の繁栄を象徴する自然のイメージはどのような力学をもって生活文化に作用することになるのでしょうか。デジタルイメージの生活圏から立ち上がる、歴史彫刻の時間にご参加ください。
参照:On #InstaBonsai Palm Shadows_Takashi Horisaki
堀崎剛志
早稲田大学第二文学部美術専修で学士(BA in Art History)。在学中より漆芸の大西長利先生(願船工房)に師事。ニューオリンズへ語学研修の末、ロヨラ大学(ルイジアナ州ニューオリンズ市)で美術学士(BFA)取得、ワシントン大学サム・フォックス視覚芸術学部美術学科彫刻専攻(ミズーリ州セントルイス市)で美術修士(MFA)を修了。以降ニューヨーク市で18年活動し、昨年よりロサンジェルス市を拠点にする。近年の展覧会にSpring Break Art Show (ニューヨークとロサンジェルスでソロブース、2016年、2017年、2019年、2020年、2023年、2024年、2025年)、「Nüwa’s Garden: A Summer Offering in Clay, Fire, & Water」 (Charles Arnoldi Studio、ロサンジェルス、グループ展、 Ann Shi企画、2025年)、「『構造と表面』〜ラテックスと不動産」(駒込倉庫、齋藤恵汰と2人展、2019年)などがある。その他、主な展覧会に「Social Dress St. Louis: Learning and Unlearning」(セントルイス現代美術館、セントルイス市、個展、2012年)、「The 21st Century, the Feminine Century, and the Century of Diversity and Hope」展(Incheon Women Artists Biennale、韓国仁川市、2009年)、Prospect.1 ビエンナーレ(ニューオリンズ、ソロスペース、2008年)、「“This Case of Conscience”: Spiritual Flushing and the Remonstrance」展(クイーンズ美術館、ニューヨーク市、2008年)などがある。現在カリフォルニア州サンタモニカ市内の18th Street Arts Center でローカル アーティスト・イン・レジデンスとして制作。
http://takashihorisaki.com/
- 展覧会名
- 堀崎剛志 個展 #InstaBonsai Palm Shadows | #インスタボンサイ 椰子の陰影
- 分類
- 企画展
- 会場
- monade contemporary|単子現代
- 会期
- 2025年08月09日~2025年08月17日 Googleカレンダーに登録📅
- 開館時間
- 14~19時
- 休館日
- 月火水
- 住所
-
605-0829 京都府京都市東山区月見町10-2 八坂ビル地下1階 奥左入ル 2号室
- 公式サイト
- https://monadecontemporary.art-phil.com/?p=1251


