浮世絵風景画には、名所あるいは街道の景色として、山と海が数多く描かれてきました。山や海などの大自然は、古来よりその土地の風土として人々の生活に根付き親しまれてきた一方で、畏敬の対象でもありました。参詣を兼ねた物見遊山の旅が流行した江戸時代、山岳信仰の聖地であった富士山や、海上安全の神様として知られた金毘羅宮は、一度は訪れたい憧れの名所でした。
本展では、「山海見立相撲」や「冨士三十六景」など広重が手掛けた数々の風景画シリーズから、日本各地の山と海の絶景をご覧いただきます。また、魚介類を主題とする「魚づくし」より、山海の恵みをご紹介します。浮世絵を通して、豊かな大自然をご体感ください。