《ブリロ・ボックス》はポップ・アートの旗手、アンディ・ウォーホルの代表作の一つとして知られています。実在する洗剤付きたわしの梱包箱を模したこの作品は「現代美術」の成立を象徴する画期的な作品とみなされる一方で、非芸術的、非個性的な外観によって大きな議論を引き起こし、その余波は発表から半世紀を超えてはるか山陰地方にも及びました。

鳥取県立美術館ではこの作品をさまざまな文脈の中で紹介する試みを続けていますが、ウォーホルに扮した作品を制作したこともある美術家、森村泰昌が制作した《モリロ・ボックス》と合わせて展示することにいたしました。
過去の巨匠や名作の中に自身を紛れ込ませる独自の作風で知られる森村がウォーホルと《ブリロ・ボックス》に挑戦する時、どのような展示が出現するか。あなた自身の目でお確かめください。