画家・絵本作家の町田尚子は、絵本の物語を大胆な構図と繊細なタッチで描き、怖さとユーモア、美しさと不思議さをあわせもった画風が魅力です。そうした町田の絵本には、ところどころに猫の姿が描かれています。
町田の座右の銘は、「隙あらば猫」。童話や遠野物語、怪談絵本など、さまざまな物語の中で猫を主人公として、時に脇役として登場させています。描かれた猫たちは、毛並みから仕草、表情まで緻密に表現され、猫と暮らす町田の観察眼の鋭さ、そして猫を慈しむ眼差しが感じられます。
本展では、『ネコヅメのよる』『なまえのないねこ』『ねこはるすばん』などの代表作をはじめ、デビュー作から最新作までの絵本原画や、ラフスケッチなどの貴重な制作資料を含めた約280点を紹介します。また、本展のために万葉文化館を題材に新たに制作された作品も展示します。