本展示は、当館が、生活の中の「モノ」を対象として近現代の生活文化や歴史を発掘してきた取り組みの一つです。すでに、近現代の実物の「モノ」が、戦争と平和に関連する痕跡や表現を語ることは周知のことであり、たとえば戦争柄のきものや戦争に関連するモチーフを絵付けにする湯呑茶碗を、他のテーマの下でも、部分的に取り上げてきました。終戦後80年すなわち昭和100年を迎えた昨今、他の博物館や大学博物館が戦争と平和について企画展示する中で、当館も改めて戦争と平和に注目して、収蔵する史資料を見直してみました。

以上のような経緯の中で、当館所蔵の近現代のモノ資料に、戦争と平和に関するモチーフや表現が多いことに改めて気付いたことも、背中を押してくれました。言い換えれば、近現代のモノ資料は、時代の必然として戦争と平和について語っているのです。本展は、明治・大正期~昭和20年(1945)を一応の区切りとし、調査成果の一部を紹介いたします。