法華経は、すべての人々が成仏できることや、現世のあらゆる苦しみ・災いから救われることなどを説いた経典です。なかでも特筆されるのは、善い行い〈作善〉として、経の読誦だけでなく写経や荘厳、寺塔の建立、仏像の造立といった”つくる”行為が挙げられていることです。そのため、時代や階級、性別を越えた法華経への信仰は、造形活動と一体となって展開してきました。
本展では、古代から近世に至る多彩な法華経美術の名品・名宝を「造塔」「写経と奉納」「造像」の三つのテーマからご紹介するとともに、近世絵師たちによる法華経信仰の側面にも注目します。