紙数の都合もあり、おそらく関西圏のどなたかが取り上げられるであろうから、今回は触れなかったが、西宮市大谷記念美術館での太田三郎さんの個展も素晴らしい展覧会。
半年前のCCGAでの個展『存在と日常』では出ていなかった太田さんの生理感までも、どっと展示場にあふれだす感じで、これまでの太田さんの展覧会の決定版でした。
この二つの現代作家の個展が世紀を越える時期に、西日本で開催され、またそのどちらにも立ち会うことが出来たのは、ほんとうに幸せでした。と言うほど、良い展覧会であった。
もっとも悲しかったのは、平日の昼前に訪れた太田さんの展覧会会場で出合った観客が3人。土曜の午後に訪れた柳さんが6人。
もったいない、もったいない、もったいない。みんなこんな素晴らしい展覧会やってんだから見に行こうよ、と街で言いふらしたくなるほどの、中身と観客数とのギャップ。
それぞれの美術館の方も広報は頑張っているだろうけど、どうしてこんなにお客が来ないのか。やっぱり僕ももっともっと頑張ろう。もっとお客さんが来て、もっとお客さんにこんな素晴らしさをわかってもらうために。
それにしても、そんな状況の中で一日で千人単位で人を集める藤本由紀夫さんって凄いよな〜。
後楽園での「ガーデン」でも感じたのですが、藤本さんやら大久保英治さんの手つきって、きりりと見栄を張って見せ場を作るタイプではなく、またそうしたアーティストが西日本に多いだけに、日頃関東にいて、そのような作品を見慣れてはいない方には、最初?かもしれませんが、ほんとに優れたアーティストです。
ヴェネツィアでの藤本さんホントに楽しみ。と、ほとんどファン状態のコメントでした。 みなさま本年もよろしくお願いいたします。
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