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秘蔵資料にみる-戦後美術の証言 |
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5/15-6/24 東京・草月美術館
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展示風景 |
1940年代後半から60年代までの日本の前衛美術の資料を集めたもの。戦争画の図録や『美術批評』誌、画廊が発行していたニューズレターなど興味深い資料がテンコ盛りで、思わず見入ってしまいました。
[5月15日(月) 村田真]
戦中に描かれた戦争絵画をこんな作家たちも描いていたのかと驚いた。お国の命であったにせよ、どんな気持ちで筆をとったのか察するにあまりある。しかし、そのなかにもそれぞれが自分の表現をしていこうと試みているところに生命力を感じる。展示ケースのなかの資料を立ち止まっては読みふけってしまった。今は60代,70代という作家や評論家たちの若い頃の発言にたくさん出合った。資料にやや偏りはあるものの、とても興味深かった。
[5月22日(月) 原久子] |
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やなぎみわ |
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5/16-6/4 京都・アートスペース虹
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つるつるでピカピカなのに廃墟のような都市の風景。思いっきり人工的なそんな場所をバックに複数の若い女性が制服に身を包み登場する、こういったスタイルがしばらく続いていたやなぎみわ。今回の個展では、ガラっと大きな変化があった。登場するのは老婆。「あなたの30年後は?」という問いへの回答をやなぎがビジュアル化した作品となっている。さてはて私の30年後って…。
[5月16日(火) 原久子] |
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長谷圭城展 |
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5/16-28 京都・ギャラリーココ
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血のつながり、時間のつながり、場のつながり…。つながりについて考えながらつくられた作品のシリーズ。ある理髪店では、息子が父の仕事を継いで、いまいっしょに同じ店のなかで理容師の仕事をしている。画面の片方、右側が息子さんで、鏡に映った状態の映像として流れている。髭を剃るところ、髪を梳るところ、同じ作業の部分が並行して映像として編集され成り立っている。当たり前のように、受け継がれていくさまざまな事柄が、新鮮に目に映った。
[5月16日(火) 原久子] |
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石井柏亭「絵の旅」 |
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4/4-5/21 東京・渋谷区松濤美術館
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タイトルの「絵の旅」には、美術史的な遍歴の意味もあるが、なにより紀行画家として旅をしながら絵を描いたということだ。ぼくにとっては訪れたことのない風景や見知らぬ人々の肖像なのに、なんだかとっても懐かしいような気がするのは、素朴なタッチの描写と日本特有の濁った色彩によるところが大きいだろうか。
[5月17日(水) 村田真] |
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杉島ひろし展 |
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5/16-28 京都・同時代ギャラリー
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鉄棒を用いた人体像のインスタレーション。ラスコーやアルタミラの洞窟壁画にひかれ、もともと人間がもっている身体の線とその動きを立体としてつくりたかったのだそうだ。空中に線で描く「3次元のドローイング」だと杉島はいう。
[5月17日(水) 原久子] |
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