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Exhibition Reviews & Guide ..

特別展観「美術館を読み解く――表慶館と現代の美術」
1/23〜3/11 東京国立博物館・表慶館
 
 
東京国立博物館内にある表慶館は日本に現存するもっとも古い美術館専門の建築で、明治41(1908)年に竣工した。考古学の専門館として知られ、ぼくは2、3度しか入ったことがなかったが、戦前から戦後にかけては古美術や近代美術を展示していたという。2年前に平成館ができて考古学資料が移され、表慶館の平常陳列がなくなった。そこに目をつけたのが現在休館中の東京国立近代美術館。ここに「間借り」して現代美術展を開くことになったのだ。 作家は松井紫朗、高柳恵里、テレジータ・フェルナンデスら5人。おもしろい企画ではあるが、意識的にチャチな作品を置いた高柳以外、せっかくの場所を生かしきれていない。
[1月22日〈月〉 村田真]
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森田多恵展
  1/15〜27 信濃橋画廊5[大阪]
 
 
森田多恵展
壁に投影された光と影を見ていると、壁の向こう側にある別な世界に通じる入口のように思える。
[1月24日〈水〉 原久子]
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第7回NICAF記者発表
  1/25 東京国際フォーラム会議室
 
 
「アートフェア」から「アートフェスティバル」に改称し、横浜から東京へ場所を移し、2年に1度に間をあけたのに、出展画廊数はなかなか上向かない。今年は内外76画廊を集めて、3月28日から4月1日まで東京国際フォーラム展示ホールにて開催。がんばってください。
[1月25日〈木〉 村田真]
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作間敏宏展 "colony"
  1/12〜2/12 FORUM ART SHOP エキジビジョン・スペース[東京]
 
 
作間敏宏展
さまざまな名前を書いた六角形のカードが数千枚、化学式の模型のように立体的に組み合わさっている。壁には100人の日本人男性の顔を重ねたモンタージュ写真。雰囲気づくりはうまいけど。
[1月25日〈木〉 村田真]
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佐藤時啓展
  1/9〜2/10 ギャラリーGAN[東京]
 
 
佐藤時啓展
たとえば「カメラ・オブスクーラ(暗箱)」というように、「カメラ」はもともと「部屋」とか「箱」の意味。その部屋としてのカメラを実際につくっちゃったのが佐藤時啓だ。屋根に潜望鏡のような窓をつけ、床に投影させる。下に車輪をつけて乗用車に牽引させ、全国を撮影しながら回ろうというのだ。外見は装甲車のようでなんとも怪しげだが、そのなかで5、6人なら寝起きできる。人生は写 真だ。
[1月25日〈木〉 村田真]
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IKIRO・・・to Vincent/ TAKAHIRO SUZUKI
  1/16〜31 Galerie 16[京都]
 
 
「生きろ」と墨で半紙に書きつづけるパフォーマンスと展示などをやってきた鈴木貴博。電話で話したとき、作品から受けていたイメージと印象が違った。今回、初めて直に話した。さらに印象が違った。そして、もっと違ったのが、今回のインスタレーション作品の印象だ。白い画廊内に色を極力持ち込まずに展示。以前、京都で見たパフォーマンスと展示は、凝縮された怨念みたいなものが会場に広がっていた。だが、今回の展示は、空間を意識し過ぎたのか抑え加減が強い。展覧会前に言葉を交わしたときに感じた静かなエネルギーが展示ではすべて出しきれていない気がして、残念だった。
[1月27日〈土〉 原久子]
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