村田 真
原 久子
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磯崎新展アンビルト/反建築史
Big Sky Mind
高山良策の世界展
記憶の賞味期限展
「近代彫刻――
オブジェの時代」展
かながわアートアニュアル2001
ひびのこづえ
「テロメラーゼ」展
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磯崎新展アンビルト/反建築史
1/20〜3/24
ギャラリー・間
1960年代から90年代までの磯崎の「建てられなかった」建築展。考えてみれば、建てられた建築というのはある意味で展覧会など開く必要がないのだから、建築展とはすべからく「アンビルト」展であるべきかもしれない。おもしろいのは、磯崎さんは60-70年代には「アンビルト」が多かったけど、80-90年代になるとぐっと減ってくること。つまり80年代から彼は売れ出した(建てられるようになった)ということだ。
[3月16日〈金〉 村田真]
Big Sky Mind
[マニラ/フィリピン]
Big Sky Mindはカフェ&バーとギャラリーがいっしょになったようなスペース。オーナーのRingoはフィリピン大学の出身で、講師もしているので、若いアーティストとの接点があるらしく、大学を卒業して間もないアーティストたちの発表の場となっているという。店に入った8時頃はお客がほとんどいなかったが、10時くらいになると満席になっていた。
[3月16日〈金〉 原久子]
高山良策の世界展
2/3〜3/20
練馬区美術館
シュルレアリスムの画家、というより、1960年代にウルトラマンや大魔神などの怪獣制作にかかわったことで再び注目されている作家。実際、会場には絵画だけでなく怪獣のモデルも並び、そちらのほうを熱心に見つめる観客が多い。もし高山が怪獣をつくってなかったら、このように美術館で個展を開けただろうか、そしてまた、「本業」の画業より「バイト」の怪獣制作のほうで注目を浴びていると知ったら、本人はどう思うだろう。ちなみに、これらの怪獣デザインを手がけたのは「日本ゼロ年」にも出品していた彫刻家の成田亨。彫刻家がデザインしたものを画家が立体化していたわけだ。
[3月17日〈土〉 村田真]
記憶の賞味期限展
3/15〜18
神戸アートビレッジセンター
出品作家を二人に絞り込んだことで、記憶のたどり方の違いや、記憶に対する意識の違い、さまざまな相違点を見い出すことができて、面白い展覧会にできあがっていた。この展覧会のプレワークショップについては前々号でも紹介したが、魅力的な展覧会になったし、入場者も多かったようで、二重によかった。
[3月18日〈日〉 原久子]
「近代彫刻――オブジェの時代」展
2/10〜3/31
横浜美術館
ロダンからブランクーシ、デュシャン、ムーア、コーネルまで、近代彫刻を振り返ろうという大胆無謀な企画。チラシには緒川たまきがルドルフ・ベリンクの彫刻と向き合う写真が掲載され、企画の意図をいっそうわけのわからないものにしている。それに、美術館の企画展の最終日はふつう日曜日が多いのに、これは3月31日の土曜日で終わるというのも、なんだか年度末の帳尻合わせのような気がしないでもない。
[3月18日〈日〉 村田真]
かながわアートアニュアル2001
2/24〜3/25 神奈川県民ホールギャラリー
井上尚子、景山健、村上慎二ら9人の出品。同展は5人の推薦委員が3人ずつ作家をノミネートし、4人の選考委員が決定するという方式を採っているが、ノミネートされた15作家中9人が出品できるのだから、打率は6割と高い。ちなみに推薦委員は天野一夫、近藤幸夫、堀元彰、正木基、松尾こなぎ、選考委員は酒井忠康、千葉成夫、針生一郎、柳生不二雄。「かながわアートアニュアル」をめざす若手作家は、こいつらに会ったらカバンを持ってやろう。
[3月18日〈日〉 村田真]
ひびのこづえ「テロメラーゼ」展
3/17〜4/1 美術館「えき」KYOTO[京都]
「テロメラーゼ」なんていう難しい用語は、この展覧会と出合わねば口にすることなど一生なかったかもしれない。観客は圧倒的に20代の学生風の女性。取材に行ったのだが、つい作品を買ってしまった。カードって恐い。
[3月20日〈火〉 原久子]