村田 真
原 久子
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笹井史恵展
久世建二展
カン・アイラン展
−ユメノアトサキ−
住宅のル・コルビュジエ
中ザワヒデキ展
ジョン・グールドの世界
ひらいゆう展「Basement Flat」
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笹井史恵展
5/8〜20 ギャラリーマロニエ3[京都]
赤にもいろいろあるけれど、これはマットな表面の質感と、フォルムの調和が心地よい作品。空に浮かぶ雲のように壁にレリーフ状に並べられたもの。お尻のような、そしてトマトや桃などの植物のカーヴにも似た弾けんばかりの健康的なセクシーさのあるオブジェが床に並んでいた。
[5月11日〈金〉 原久子]
久世建二展
5/8〜20 ギャラリーマロニエ5[京都]
黒陶はその素材感だけでもかなり魅力的なものだ。同じ容積をもったカタチから、土を掘り、その土をさらに下から湧き上がったように造形してゆく。同様のカタチに土を彫りだしていても、次にその土でどう形を作ってゆくかで、ベクトルがまったく正反対に見えてくる。
[5月11日〈金〉 原久子]
カン・アイラン展 −ユメノアトサキ−
DIGITAL BOOK PROJECT 3 CYBER BOOK CITY KYOTO PROJECT
5/15〜27 Galerie Weissraum、MEDIA SHOP、立体ギャラリー射手座[すべて京都]
ソウル在住のアーティストであるカン・アイランは「本」をモティーフに制作している。半透明なアクリルガラス素材に本の装丁をプリントし、中に照明を点滅させて光る本のオブジェをつくっている。「知」や「情報」を象徴するものとして本を光らせている。営業中の書店の書架に普通の本にまぎれ込ませて光らせたインスタレーション。画廊にしつらえた本棚や麻袋に古本をいれて、さらに光る本を配置した展示では、持ち主からは不要と思われるようになってさえ光り続ける本をイメージして作品が構成されていた。
[5月15日〈火〉 原久子]
住宅のル・コルビュジエ
4/12〜5/26
ギャラリー間
[東京]
ル・コルビュジエの設計した住宅を、実現したもの、プランだけに終わったものも含めてすべて200分の1のサイズの模型で再現し、時代順に展示している。ボール紙製の住宅模型が100個以上も並ぶさまは壮観。足で踏みつぶすか火をつけたくなった。別にウラミがあるわけじゃないですが。
[5月16日〈水〉 村田真]
中ザワヒデキ展
5/10〜6/2
レントゲンクンストラウム
[東京]
素数と元素記号による還元主義絵画と、秤の上に分銅を載せた同語反復的コンセプチュアルアート。このふたつのテーマは近著『西洋画人伝』にも繰り返し表われるものだ。しかし計算してみたら、ひとつの秤のデジタル表示が0.1グラムずれていた。意図的か?
[5月16日〈水〉 村田真]
ジョン・グールドの世界
5/12〜6/10
ニューオータニ美術館
[東京]
玉川大学所蔵のグールドの鳥類図譜。リトグラフに手彩色が美しい。ノンセンス詩人のエドワード・リアが鳥の絵を描いていたのは知ってたけど、グールド工房にいたことは知らなかった。1枚ほしい。
[5月16日〈水〉 村田真]
ひらいゆう展「Basement Flat」
5/15〜27 アートスペース虹[京都]
アーティスト自身のセルフポートレイトが、彼女の自室で撮影されている。実家は京都にあるが、海外での生活を80年代から続けているひらいゆうは、どこに行っても異邦人である自分を認識する瞬間があるという。人を襲う孤独感や感情の揺らぎ。部屋のなかで赤い照明をつけ、窓の外や、部屋のなかでも自分がいない場所に焦点を合わせる。すると、焦点の当たっていない部分がぼんやり赤く浮かんでくるのだそうだ。赤い部分とカラーの部分。まるで、ひとつの時空のなかを隔てる見えない壁を見たようだった。
[5月18日〈金〉 原久子]