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Exhibition Reviews & Guide ..

ジュゼッペ・ペノーネ展
9/10〜10/27 fujikawa gallery / next[大阪]
 
 
ジュゼッペ・ペノーネ展
製材され使用されていた木の断面から、一つの年輪を選び出し、その時代の木の有り様を掘り出してつくった彫刻作品は、木に宿った生命を復活させた感がある。大理石のマーブル模様にそって、表面を削り出し、その周囲に配したキャンヴァスのうえにアカシアを棘を並べていった新作は、4m×3.6mの大作。正面から見るとセルフポートレイトが浮かび上がってくる。この新作のためのドローイングも見ごたえがあり、小規模な個展ではあるがぺノーネの作品をはじめてとても近く感じることのできるものだった。
[9月10日(月) 原久子]
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マネ展
7/28-9/16 府中市美術館[東京]
 
 
マネ展
明日から3日間、十勝っちなので今日しか見に行けない。つーわけで仕事を放り出して府中へ。やっぱり来てよかった。とりわけ「笛を吹く少年」はほんと、美しい。オルセーでは何度も目にしてるはずなのに感動した覚えがないが、こうして貧弱な展覧会で見るとひときわ映える。貧弱とはいえ、初期の「ティントレットの自画像」の模写もあれば、珠玉の「ステファヌ・マラルメの肖像」もあって、腹八分目の心地よい満足感。やっぱ油絵に飢えてたみたい。
[9月13日(木) 村田真]
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はじめてのアートマネジメント
  9/14-16 とかちプラザ/北海道立帯広美術館講堂[北海道]
 
 
はじめてのアートマネジメント
トヨタ・アートマネジメント講座の招きで帯広へ。札幌へは何度か行ったことあるけれど帯広は初めて。しかも今回はセミナーだけでなく、帯広近郊の体育館で京都の建仁寺の天井画を制作している日本画家、小泉淳作への取材も兼ねた旅。到着後、さっそく十勝名物の豚丼を元祖「ぱんちょう」でいただき、午後7 時から椿昇らの出るシンポジウムまでホテルで休憩。のつもりが、前日マネ展を見に行ったしわよせで徹夜したため爆睡してしまい、目が覚めたらもう8時。いそいで会場のとかちプラザへ。椿、吼える。夜は「美粧」で会食。藤浩志、貧血で倒れる。同時多発テロは日本のアーティストも襲ったのだった。
[9月14日(金) 村田真]
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居留地映画館−光と影の街散歩−
  9/15〜16 神戸市中央区旧居留地一帯[兵庫]
 
 
居留地映画館−光と影の街散歩−
佐藤時啓+Wandering Camera
「漂泊するカメラ〈家〉」
私自身が主催者側だったので、プログラムのすべてを楽しむことはできなかったが、(手前味噌で恐縮ですけど、)偶然やってきた人も巻き込んで、かなり密度の濃いチャーミングなイベントであったことは確かかと思います。公開空地に野外劇場を設営。無声映画の活弁あり。ホームビデオをリミックスしたVJあり。3DのCGアニメーションあり。そして、ビルの谷間や、建物をスクリーンに見たてた映像作品や、影を用いた作品あり。参加できなかった人は“損した”と思います。ハイ。
[9月15日(土) 原久子]
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2001年シネマ・オデッセイ
  9/14-10/24 北海道立帯広美術館[北海道]
 
 
2001年シネマ・オデッセイ
ぼくの出番は明日なので、とかちプラザでやってるセミナーはパスして、明日の会場となる帯広美術館へ。企画展示室では20世紀の映画ポスター展を開催中。まあ展覧会はどうでもいいのだが、同展を主催した十勝毎日新聞社はアートマネジメント講座の共催に名を連ねるほか、来年夏、帯広で開かれる国際展「デメーテル」を仕掛けているところ。この国際展には、インゴ・ギュンター、オノ・ヨーコ、蔡国強、川俣正、中村政人、岩井成昭らが参加する予定で、総合ディレクターはP3の芹沢高志氏。どうやら今回のアートマネジメント講座も、「デメーテル」の前哨戦といった位置づけらしい。美術館のカフェで明日のセミナーの準備をして、夜は交流会に。磯崎道佳くんの新妻、亜矢子さんも札幌から駆けつけてくれた。
[9月15日(土) 村田真]
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岩野勝人展
  9/18〜28 AD&A GALLERY1階[大阪]
 
 
岩野勝人展
mental chairのシリーズからの延長で、今度はパオのシリーズ。球を四分の一の形にした月のなかに入って寝転がることができる参加型作品。私の気持ちが不安定だったのか、作品がそういうものだったのか、なかに入ると包み込まれることでの安心感と、外部と孤立することでの孤独感の入れ混じったものが襲ってきた。
[9月18日(火) 原久子]
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谷本天志展
  9/18〜28 AD&A GALLERY2階[大阪]
 
 
壁画など建物と一体化した作品は頻繁にみることがあったが、キャンヴァスに描いた谷本氏の作品を長くみていなかった。彼は筆を使わずに絵の具を直接でキャンヴァスのうえになぞってゆく。雨のなかに咲く花が描かれていた。強い花……でもやや意固地な花。苦しんでいるのかな。
[9月18日(火) 原久子]
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