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The Best of 1997/1998
1997年のアートシーン/1998年のアートシーン

谷 新 宇都宮美術館 館長
1997年のアートシーン

1――評価した展覧会/イベント/作品など
ジュゼッペ・ペノーネ――石の血管――展》8/8〜11/3 豊田市立美術館
《ルイーズ・ブルジョワ――HOMESICKNESS――展》11/2〜'98 1/15 横浜美術館
《東京国立近代美術館常設展》 東京国立近代美術館
《村岡三郎展》東京国立近代美術館

個展でインパクトの強いものが見られた。ペノーネ、ブルジョワはその例。これに対抗できるのは《村岡三郎展》。これから始まる菅木志雄の巡回展がどうなるか。画廊街は低調。全体に金のかかる企画(《ポンピドー・センター展》、《アムステルダム市立美術館展》など)と、日本の近代を見なおす企画(《阪神間モダニズム展》など)、個展と色分けがはっきりしてきているのが特徴。もっと学芸のコンセプトが生きた企画が欲しい。

2――活動が印象に残った人物
なし

3――記憶に残った動向/トピックスなど
“光州ビエンナーレ”9/1〜11/27 大韓民国、光州広域市

ビエンナーレやドクメンタが重なった年。これらもほぼステロタイプ化し、新鮮さには欠ける。光州もその例にもれないが、今後への期待も込めて取り上げておきたい。

1998年のアートシーン

1――期待する展覧会/プロジェクト/作品など
《東北アジアの現代美術》新潟県主催

展覧会は見てみないと何とも言えないので、調査旅行で実感を得られた上記の展覧会を挙げておきたい。これまで日本で紹介されてこなかったモンゴル、極東ロシア、中国、韓国と日本の作家が主体。

2――活躍が期待される人物
何とも言えないが、あっても非常に少ないのではないか。

3――1998年はどのような変化があると思いますか
特に構造的な変革があるようには思えない。経済的要因も大きい。バブリーなものより、地味な企画の中に深度の深いものが目立つようになるかも知れない。
ペノーネ3
ジュゼッペ・ペノーネ展展示風景
写真:豊田市美術館

村岡三郎2
村岡三郎「左側の壁―Sulfur」
撮影:成田弘
写真:東京国立近代美術館

nmp.j1997年9月18日号
97光州ビエンナーレ
●村田 真

光州外観
光州ビエンナーレ会場

nmp.j1997年7月24日号
ヴェネツィア・ビエンナーレ
●名古屋 覚


作品ガイド:ヴェネツィア・ビエンナーレ
●村田 真+名古屋 覚


ドクメンタ10
●名古屋 覚


作品ガイド:ドクメンタ10
●村田 真+名古屋 覚






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