大垣ビエンナーレ2008  流れる

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はじめて大垣に降り立った。
前日、大垣ってどこですか?とも聞かれた。
大阪出身の私にしては、京都線(?)の終点だったりもしたので聞き知ってはいたけれど。

経由した名古屋は東京並みの人で朝から駅構内はごった返していた。岐阜を経由して名古屋からだと電車で30分くらい。岐阜を過ぎるとき、日比野克彦さんと大巻伸嗣さんのことを思い出した(おふたりとも水戸芸術館でのつぎの展覧会「日常の喜び」の出品作家で岐阜出身)。岐阜の駅周辺が開発されてずいぶん変わってしまったと、こないだ話をしていた、その岐阜を過ぎる。当然、車窓からはよくわからない。

大垣に降り立つ。駅構内を出たところからちゃんとビエンナーレの案内看板が出ていた。最初の作品展示場所では、ちょうど作家さんもいて丁寧にいろいろ見せてくれる。一緒にそこに居合わせたスタッフらしき方も親切にいろいろ教えてくれる。大垣ビエンナーレはこういうところか、と思った。
規模や目的を考えると比較するのに無理があるけれど、前日に行った横浜トリエンナーレとは出品作家や運営側と客との距離がずいぶん近い。町は日曜日だからか、ずいぶんシャッターが目立つ。これも地域格差のあわれか? 水戸もひとごとではないけれど。

作品ひとつひとつうんぬんというよりも、全体の体験としておもしろい企画だった。もちろん美術展である限り、作品がメインであることは当然だけれど、街中で行われるこうしたアートプロジェクトは、作品単体としての価値だけを論じてもどうかと思う。これはミュンスター彫刻プロジェクトを見て歩いたときも思った。
作品を見ている時間よりも町を歩いている時間の方が多い場合だってある。作品を求めて歩くときにたまたま見える町の特徴についても遠くからの来訪者はいろいろに感じるもの。

そういう意味で、どのようにルートをとるか、作品・会場の場所決めはやはり重要。それからスタッフや、会場となっている店舗の店員さんとの会話。ランチのおいしさとかそういうことをぜんぶひっくるめて、街中アートプロジェクトの体験となるわけです。

あぁ、カフェ・イン・水戸オープン間近。

ブロガー

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