工事現場で見かけるブルーシートや鉄、コンクリートなど、身近な素材を用いて神像や土器を制作する久保寛子、初の大型個展「鉄骨のゴッデス」が、ポーラ ミュージアム アネックスにて開催されます。

久保は、農耕や偶像をテーマに、古来日常にあった祈りのかたちを現代に置き換えた彫刻作品を発表。近年では、瀬戸内国際芸術祭2016やさいたま国際芸術祭2020などで、その土地に呼応したダイナミックなインスタレーション作品が注目を集めています。

先史芸術や文化人類学の学説などを着想源に創り出される作品は、自然災害など「いのち」を考える岐路に立つことが多い現在において、心の拠り所を求めている私たちの“心の用”に応えてくれるようです。

本展では、防風ネットを使った新作「鉄骨のゴッデス」をはじめとする約60点を展示。コンクリートで出来たアミュレット(魔除け)やブルーシート製の土器など、数々の立体作品を紹介します。ポーラ銀座ビル1階のウィンドウでは、会期にあわせて平面作品の展示も予定されています。

久保寛子

1987年広島県生まれ。テキサスクリスチャン大学美術修士課程修了。先史芸術や民族芸術、文化人類学の学説のリサーチをベースに、身の回りの素材を用いて彫刻作品を制作する。近年の主な展覧会に「GO FOR KOGEI 物質的想像力と物語の縁起―マテリアル、データ、ファンタジー」(環水公園、富山県、2023)、「浪漫台 三線藝術季」(台湾、2023)等がある。広島文化新人賞(2022年)、六甲ミーツ・アート公募大賞(2017)受賞。KAMU KANAZAWA(石川)、おおさか創造千島財団(大阪)、株式会社 IZAK(富山)などに大型作品が収蔵されている。

会期:2024/4/26(金)〜6/9(日)
会場:ポーラ ミュージアム アネックス
(東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3F)
入場料:無料
開館時間:11:00〜19:00(入場は18:30まで)
主催:株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
公式サイト:https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/