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展覧会レビュー

村田真 原久子

Transform the world 2002
1/18〜2/28 ワコウ・ワークス・オブ・アート[東京]
 
 
Transform the world 2002
ICCの帰りに明かりがついていたので、水戸芸の逢坂恵理子さんと押し入る。写真がたくさん飾ってあった。酔っていたのでなにがなんだかわからなかった。とんでもない美術ジャーナリストだ。すみません和光さん。
[1月17日(木) 村田真]
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野田凉美 「商品価値を持つ言葉 水」
  1/15〜2/2 ギャラリーギャラリー[京都]
 
 
野田凉美 野田凉美2
「商品価値を持つ言葉」というシリーズでは、これまでに「ダイエット」という言葉などを取り上げている野田。衣服はすでに私たちの第2の皮膚でもある。気になる言葉を印刷物から抜き出し、布にプリントして、それをさらに裂いて服を編んでゆく。言葉を着てしまうことで、言葉の呪縛から意識を開放しようという意図で服を会場に展示する。今回のテーマは「水」。新聞・雑誌・TVなどから溢れ出す情報を日々浴びる私たち。そこには「安全」「天然」など商品価値を生み出す言葉が氾濫している。ペットボトルの水の種類は数えきれないほどあり、スーパーの棚を埋めている。いつからか私たちは水道の蛇口をひねれば水が出て、ペットボトルの水を飲むという生活を当然のようにとらえるようになったのだろう。小学校の校庭で蛇口に口をつけて水を飲む子はもういないのか?
[1月17日(木) 原久子]
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日高恵里子
  1/15〜31 ギャラリー16[京都]
 
 
日高恵里子 日高恵里子
左:《樹の空間から-h》 右:《樹の空間から-g》
刷師の技術が日高の繊細な筆致をそこなうことなく版画として再現している。葉を残した枝、枝だけになった木。紙に染み込んだインクや線の風合いが、ペインティングとは違った趣きをかもし出していた。
[1月17日(木) 原久子]
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THE RECIPROSITY 豊富春菜+吉岡俊直
  1/15〜27 ギャラリーココ[京都]
 
 
THE RECIPROSITY THE RECIPROSITY2

写真をもとに一旦3DのCGに描き起こして、それをプリントする吉岡の作品は、植物や動物がサイボーグっぽい。豊富もまず写真を撮るところからはじめるが、写真のうえにさらにシルクスクリーン印刷やペインティングをほどこすなどし、どんどん手跡を残してゆく。食物など2人に共通するモティーフもあるが、まったく2人の視点は異なっていた。
[1月17日(木) 原久子]

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堀尾貞治展 あたりまえのこと(まねしん 白髪一雄)
  1/15〜27 アートスペース虹[京都]
 
  アートスペース虹は毎年この人、堀尾貞治の個展ではじまる。今年はなんと足で絵の具を蹴散らして描く白髪一雄の真似(?)に挑戦。画廊の中央にとりつけたロープにぶら下がって、足で印刷用の墨色(黒)インクを蹴散らすパフォーマンスを初日にやったという。向かい合う2つの壁に展示された紙をみて、堀尾のこの手の作品は「行為」が重要で、目の前にあるモノはその記憶をとどめた残骸にすぎないと思った。
[1月17日(木) 原久子]
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渡辺信明 同時
  1/15〜27 ギャラリーすずき[京都]
 
 
渡辺信明 同時
渡辺の作品を過去のものから順に思い出すと、絵画に対する思考の展開……について考えさせられる。毎回少しずつ変化をとげてゆく渡辺の絵。プレーンな楕円を画面に加えることで、次元を膨らまそうと試みた今回の作品。実験に先立って立てた仮説の答えははっきりと白黒が出るようなものではない。やろうとしたことはわかったけれど、作品としてそれが有効に作用したかどうかは疑問だった。
[1月17日(木) 原久子]
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「甘い生活」ブブ・ド・ラ・マドレーヌ
  1/8〜20 ヴォイスギャラリー[京都]
 
 
「甘い生活」ブブ・ド・ラ・マドレーヌ
日英バイリンガルで壁に直接書いたテキストと、2面のビデオ・プロジェクションで作品は構成されていた。海で遊ぶ若者たちの後ろ姿、海の遠景、海の渚で波を受ける女性の裸体……を撮った映像が流れる。片方の画面には、手描きのアニメーションで1本のピンクの花を持ってひたすら歩く女性の横からの姿が淡々と映し出されている。そして、壁のテキストの断片をそのままに、亡くなった友人に見立てた花と共にパリの街を歩き、最後に河に花を落とす様子が映し出される。
[1月17日(木) 原久子]
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レオナルド・ダ・ヴィンチ《白貂を抱く貴婦人》チャルトリスキ・コレクション展
  1/19〜4/7 横浜美術館
 
 
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ポーランドの貴族チャルトリスキが設立した美術館のコレクション展。レオナルドばかり話題になっているが、それ以外のルネサンスを中心とする絵画、工芸品も興味深い。カルロ・クリヴェッリ、ディレク・ボウツらはともかくとして、「〜の画家(不詳)」とか「〜の工房」「〜の追随者」「〜派」といった帰属の明らかでないものがやたら多く、しかも小品がほとんど。ヨーロッパの地方貴族がいかなるコレクションを築いていたかを知るにはまたとない展覧会なのだ。
[1月18日(金) 村田真]
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