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展覧会レビュー

村田真 原久子

マシュー・バーニー『クレマスター』フィルムサイクル
10/19 京都造形芸術大学春秋座
 
  『クレマスター』が京都造形芸術大学の春秋座という歌舞伎の劇場で一挙公開された。『クレマスター5』の舞台として登場するオペラ劇場と、上映館となった歌舞伎劇場が終演後場内が明るくなったときに、急に空間をワープしたように思えておかしかった。個展が日本に巡回してこないのが残念。グッゲンハイム美術館は『クレマスター3』の舞台ともなっているので、NY展はさらに面白い効果が展示に出てきそう。NYへ行けるといいな……。
[10月19日(土) 原久子]
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art in transit vol.4
  10/20 ザ・パレスサイドホテル[京都]
 
  ザ・パレスサイドホテルの改装に伴ってはじまった企画「art in transit」も4回目。毎回少しずつ作品を設置した部屋が増え、3階の24室でアート作品を楽しめる。出品者のひとりである溝江壽之さんに案内してもらい部屋をまわる。前に設置されたものも部屋に馴染んできているように思えるが、宿泊者の反応はどうなのだろう。溝江作品のひとつはテレビの画面にビデオカメラのレンズが観ている人に向けられている、といったもの。チェックインして部屋に入った人はかなり驚くはず。怒り出す人はいないだろうが、あまり長くこの画面を観続ける人もいないかもしれない。
[10月20日(日) 原久子]
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  俯瞰景 金氏徹平
  10/15〜20 neutron[京都]
 
  京都市立芸術大学在学中の金氏徹平の個展。地下に展示されていた作品よりも、5Fギャラリーにあったコラージュがよかった。説明は長くなるので省きます。悪しからず。この個展の後、大阪の児玉画廊でも個展を開催中。いま注目の新人。
[10月20日(日) 原久子]
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ドキュメント TAP 1999-2002
  10/10〜11/4 上野駅Breakステーションギャラリー
 
 
日比野克彦展
TAPとは「取手アートプロジェクト」の略称。その4年間の軌跡を振り返る写真展。TAP 2002のパブも兼ねた、別にどうってこともない展覧会だが、たまたまぼくも写っていたので。
[10月21日(月) 村田真]
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中ザワヒデキ 「集合」
10/22〜11/2 SAIギャラリー[大阪]
 
 

自ら立てた方法主義を実践して制作をする中ザワ。『広辞苑』の50音順列をもとに言葉を使った作品と、数字を用いた作品を出品。理論の上に作品が成り立っているので、作品解説もわかりやすい。
[10月22日(火) 原久子]

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パトリック・リモンド Absolute Landscape
10/18〜11/4 gm/graf[大阪]
 
  大阪とパリを拠点に活動するリモンドの風景写真を集めた個展。香水を写真のイメージに合わせて調合してもらい、切り取った空間を嗅覚でも体験できるという要素を加えていた。
[10月24日(木) 原久子]
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身体をデザインする 不透明なインターフェイス
10/24〜11/5 複眼ギャラリー[大阪]
 
  奥村雄樹、日野貴行の2作家が出品するこの展覧会は植田憲司が企画したもの。植田はたった一度作品をつくったことがあり、そのたったひとつの作品を出した公募展(フィリップ・モリス・アートアワード)に入選、NYでの展覧会の機会も得た。そして、今回はキュレーションに初挑戦(Owl Project)。こちらも1回目の企画が実現し、無事開催の運びとなった。とすると彼はラッキーボーイ?。でも、実力もあるのだと思います。作家に支えられながらもちゃんと展覧会を実現。アーティストトークで、「ダマサレタ」の発言も冗談交じりに日野から出たが、作家を乗せるのも良きキュレーターたるための資質。20代の3人は二人三脚ならぬ、三人四脚で、小粒ながらジワッと心に残るいい展覧会に仕上げていた。
[10月24日(木) 原久子]
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