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遊上陽子個展 |
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2/4〜16 ギャラリーすずき[京都] |
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キャリアも長い関西の中堅作家。縦に画面を区切った平面作品。落ち着きのあるモノクロの画面は、細かな根気のいる作業からできあがっている。彼女の作品にはハナはけっしてないが、地に足のついた仕事ぶりがいつも印象に残る。
[2月11日(火) 原久子] |
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海東忠彦個展 |
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2/4〜16 ギャラリー16[京都] |
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モノクロの写真を用いて、模様を反復させて立体作品にしあげてゆく。海東の作品は「庭」づくりにも似ているような気がする。小宇宙とも言えるかもしれない。目指すものと、繰り返してきた手法を自分にはめ込むような面との間にズレがあるので、これからはどんどん新しい手法にも挑戦してもらいたいと思った。
[2月11日(火) 原久子] |
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京都市立芸術大学制作展 |
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2/12〜16 京都市美術館[京都] |
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恒例の制作展がはじまると、卒業の時期が近づいていることと、春が近いことを感じる。作品数が多くて、いったい何を観たか、全部思い出しようがない。
[2月12日(水) 原久子] |
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京都市立芸術大学制作展学内展 |
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2/11〜16 京都市立芸術大学構内[京都] |
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上:金氏徹平作品
下:北城貴子作品 |
同じ大学の展覧会でも、学内展示は個々の作者の素顔まで見えるような展示なので、じっくり腰を落ち着けて観てゆける。インスタレーションなどの場合は、講義室などを使用した独立したスペースでの展示になっている。専攻コースによって棟が異なるが、絵画を専攻する学生も、彫刻を専攻する学生も、実際にはつくっているものには、その区分はほとんど関係がなくなってきている。時代を象徴しているといってもいいのだろうか、コンビニのロゴや商品バーコードなどを作品に用いている人は複数いた。
[2月12日(水) 原久子] |
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石川県立美術館 |
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[石川] |
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金沢21世紀美術館の長谷川祐子課長にインタヴューするため、前日から金沢に。金沢へは高校のとき能登への旅の拠点にして以来だから、なんと30年ぶり。冬は小松空港が閉鎖されることも多いと聞いたので、越後湯沢経由でちんたら行ったら、金沢は銀世界どころかぜんぜん雪が積もってなかった。翌日、インタヴューを終えて航空券を買い、空港に向かうまでのあいだに県立美術館に寄ってみる。金沢は工芸が強いと聞いていたが、なるほど国宝《色絵雉香炉》をはじめ、古九谷から近代まで工芸率が高く、絵画・彫刻も公募団体系ばかりで現代美術は皆無。最後に入った展示室のどんづまりのコーナーに、宮本三郎の従軍素描16点が特集展示されていた。南方戦線に取材した素描だが、白人捕虜を描いた1点を除けば戦争を思い出させるものはなく、中国人、マレー人、インド人など住民の人物スケッチばかり。こちらをにらみつける捕虜以外すべて無気力・無表情なのが、従軍画家の立場を物語っていた。ちなみに、常設展示室は帰りぎわに女の子がひとり入ってきただけで、観客はぼくひとり。県立美術館でこれだから、現代美術バリバリの金沢21世紀美術館はどうなるんだろう。
[2月14日(金) 村田真] |
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前田哲明展 |
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1/14〜2/15 ギャラリーGAN[東京] |
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ソロモン柱のように鉄板をねじった柱を8本立て、柱間にはテグスのような透明糸で瓦の破片を宙吊りにしている。作者いわく、以前は「空間」以上に「もの」にウェイトを置いていたが、最近は「空間」を変容させるような仕事を残したいとのこと。でも、透明な糸でなにかものを吊るすとチャチに見えてしまうんだな。
[2月15日(土) 村田真] |
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牡丹靖佳展 |
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2/4〜3/1 セゾンアートプログラムギャラリー[東京] |
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セゾンアートプログラムの第4回、そしておそらく最後の「美術家助成プログラム」受賞記念展。牡丹とは粋な名だが、大阪の料亭の息子らしい。ニューヨークのスクール・オブ・ヴィジュアルアーツで学び、スキマプロジェクトやトーキョーワンダーウォール、取手アートプロジェクトなどにも出品している。意欲的というか節操がないというか。作品は2枚1組の絵画で、余白が多く、やまと絵のような霞や樹木の表現が見られる。奇妙なのは、周囲の壁をキャンヴァスの厚さだけ盛り上げて額縁のようにしていること。いいかえればタブローを壁画化しているのだ。なにを描くかより、こうした形式面を追求したほうがおもしろいかも。
[2月15日(土) 村田真] |
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