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グラスゴー派

Glasgow Four
更新日
2024年03月11日

チャールズ・レニー・マッキントッシュ、ハーバート・マクネア、マーガレットとフランシスのマクドナルド姉妹の4人による建築家・デザイナーのグループ。19世紀末、「グラスゴー・スタイル」を生み出した。4人を結び付けたのは、彼らが学んだグラスゴー美術学校の校長フランシス・ニューベリー。マッキントッシュとマクネアは建築家・デザイナーであり、マクドナルド姉妹は絵画と金工の専門家であった(1899年マクネアはフランシスと、1900年マッキントッシュはマーガレットと結婚)。彼らは「The Four(4人組)」、時には「スプーク(幽霊)派」として知られるようになる。「グラスゴー・スタイル」の美学は、垂直線の強調と、抽象化された装飾、不気味で神秘的な人間と植物のイメージの多用である。これらの曲線のイメージは、後の大陸におけるアール・ヌーヴォーと類似していた。1896年にはアーツ・アンド・クラフツ展覧会に出品するが、好意的には受け止められなかった。しかし国際的な影響力をもつ芸術雑誌『ステュディオ』が、4人組の出品作を称賛し、彼らは英国ではなくむしろ大陸において名声を得ることになる。ウィーンで1900年に開催された分離派展では、彼らの作品が展示されて大評判となり、マッキントッシュはウィーンでヨーゼフ・ホフマンら分離派のメンバーと交流した。4人組は共に建築・デザインの仕事を続けたが、大きな仕事には恵まれず、少数の賛同者の注文に頼るのみであった。彼らの業績は20世紀半ばころまでほぼ忘れられていたが、60年代にはヴィクトリア時代の、70年代にはアール・ヌーヴォーのリヴァイヴァルに伴って高く再評価された。

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参考文献

『マッキントッシュ 建築家として・芸術家として』,ロバート・マックラウド(横山善正訳),鹿島出版会,1993
『グラスゴー美術学校』,チャールズ・レニー・マッキントッシュ,同朋舎出版,1994