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レプリカ

Replica
更新日
2024年03月11日

広義の意味は、オリジナルに対するコピーのこと。美術館・博物館の世界では、オリジナルの作品や資料(美術、歴史、民俗、考古、自然、産業、その他)を、ミュージアムのさまざまな活動(収集・保存、調査・研究、展示、教育普及など)のために「複製したもの」を指す。教育現場や企業活動においても、同じような目的や他の用途(宣伝、装飾、サンプルなど)のために、レプリカは重用されている。一方、本質的に大量生産・大量消費されることを前提とするデザインの領域では、レプリカ(複製)と量産のためのプロトタイプ(規範原型)、息が長い製品の多様なモデル、生産が終了して市場で希少となった製品のリプロダクション(復刻)の線引きは曖昧だった。だが、今日では、そもそもコピーライトの問題が関わること、デザインが「作品」として収蔵や研究の対象となり、生産・流通の状況を問わず、個別の製品、その特定モデルが「デザイン史のアイコン」として評価されるようになったこと──こうした事情を背景に、さまざまな現行の複製プロダクトと、単なる粗悪なレプリカの識別は、より明確になっている。

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