バックナンバー

2019年11月15日号のバックナンバー

イメージ

フォーカス

「正義」という思考停止を越えて

photo

[2019年11月15日号(千房けん輔)]

あいちトリエンナーレ2019(以下、あいトリ)の参加作家であるexonemoは、1996年、インターネットが普及し始めた頃に、ネットアートの分野で活動を開始。その後もネットと現実世界の境界をテーマにするような作品や「インターネットヤミ市」などのイベントオーガナイザーとして活動を続けている。2015年にニューヨークに拠点を移し、欧州やアジア含め、世界のさまざまな都市で活動を展開。あいトリでは、ネット社会から「情の時代」を象徴するような作品《The Kiss》をメイン会場のエントランスで展示していた。(artscape編集部)

キュレーターズノート

周年を迎える美術館が見せるもの──
「アジア美術、100年の旅」と「梅田哲也 うたの起源」

photo

[2019年11月15日号(正路佐知子)]

福岡アジア美術館20周年記念展「アジア美術、100年の旅」が始まった。アジ美が20周年を迎えるということは福岡市美術館は40周年を迎えるということで、後者に勤務する筆者は二つの美術館の成り立ちに思いを馳せることとなる。以前にもキュレーターズノートで触れたように、1979年11月3日に開館した福岡市美術館の開館記念展は「アジア美術展」だった。福岡とアジア美術の関係は40年前から始まっていた。

大洲大作「未完の螺旋」を体験して考えたこと、など

photo

[2019年11月15日号(工藤健志)]

今回は都心の廃駅を会場として開催された大洲大作の個展「未完の螺旋」を取り上げてみたいと思う。
地方在住者の僕はそこに鉄道の駅があったことを知らなかった。近くはよく通るけど、その建物はてっきり東京国立博物館の一部だとばかり思い込んでいた。この京成電鉄旧博物館動物園駅は昭和8年に開業し、平成16年に廃止されたという。とすれば長く東京に住む人にとっては営業時の記憶もしっかりと残っているのだろう。会場に着く前は、こうした強い固有性を持つ場に作品を展示する場合、それが「馴染みのある場所」か「はじめての場所」であるかの違いは、見る者に少なからず印象の差、解釈の開きをもたらすのではなかろうか、と考えていた。

アート・アーカイブ探求

ウィリアム・ターナー《解体されるために最後の停泊地に曳かれていく戦艦テメレール号、1838年》──移ろいゆく時代「荒川裕子」

photo

[2019年11月15日号(影山幸一)]

artscapeレビュー

▲ページの先頭へ