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2020年08月01日号のバックナンバー

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フォーカス

ボトムアップで支える文化のインフラ──MotionGallery 大高健志氏に聞く

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[2020年08月01日号(大高健志/内田伸一)]

新型コロナ禍は、全国の映画館、劇場、書店など、「文化芸術の送り手」たちの足元も大きく揺さぶっている。そうしたなかで、クラウドファンディングで彼らを支援する動きが話題を呼んだ。日本のクラウドファンディング史上最高額となる3億円を達成した「ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金」を皮切りに、「小劇場エイド基金」「ブックストア・エイド(Bookstore AID)基金」がそれぞれ多くの支援金を集めている。
これらは国内クラウドファンディング・プラットフォームの草分けであるMotionGalleryで立ち上がったものだ。異例のヒットとなったインディーズ映画『カメラを止めるな』制作上映支援プロジェクトの足場★1となったことでも知られる。代表の大高健志氏は早稲田大学を卒業後、外資系コンサルティング企業に就職。その後、東京藝術大学大学院で映像制作を専攻し、2011年にMotionGalleryを立ち上げた。上述の基金プロジェクトでは、自らも発起人になるなどこの動きを牽引したキーパーソンに、背景にある想いを聞いた。

【ロサンゼルス】Surnormal/シュールノーマル:新しい生活様式

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[2020年08月01日号(キオ・グリフィス)]

まるで漆黒のカメラオブスキュラに吸い込まれてしまったようだ。ブラックホールならず、ホワイトホールの白昼夢に投げ出された私たちにはその光源であるピンホールを見ることはできない。アルバート・ハモンドの名曲 ★1 の通り、雲ひとつないロサンゼルスの眩しい青さとは対照的に、私たちの脳内時計と心の空間はすでに言いようのない何かに感染していた。

キュレーターズノート

光の無限軌道を描く──「久門剛史 ─ らせんの練習」

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[2020年08月01日号(中井康之)]

前回の学芸員レポートを記した2020年4月初めには、ここまで激甚ともいえる社会的な変化が起こるとは想像していなかった。その1ヶ月後の5月初め、厚生労働省から「新しい生活様式」の実践例が公表された。それは要するに、個々人は、身体的距離の確保、マスク着用、手洗い、そして社会生活では、密閉・密集・密接の「3密」を避け、不要な移動は行なわない、勤務も可能であればリモート勤務にといった内容……。ただし、当方の前回のレポートが公開された4月15日の1週間前には、政府によって緊急事態宣言が発令され、既に勤務形態は4月からリモート勤務となり、国際美術館が位置している大阪の中之島という地域での文化活動を実施している企業、団体によるプロジェクト・チームとの打ち合わせ等もウェブによる会議となっていた。

状況のゆらぎと対峙する──「ミナト・ノート」と「バッドタイミング」/「グッドタイミング」

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[2020年08月01日号(吉田有里)]

2月後半から愛知県でも新型コロナウイルスの感染者・死亡者が増加し、感染防止のため港まちポットラックビルで開催予定のワークショップやイベントは延期・中止することとなった。
今回は、この数カ月の間のコロナ禍下での取り組みとしてMAT, Nagoyaでのプロジェクト「ミナト・ノート」と、名古屋芸術大学でのオンライン授業での課題の成果展「バッドタイミング」展/「グッドタイミング」展について紹介したい。

弘前れんが倉庫美術館オープン:その建築と開館記念展について

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[2020年08月01日号(工藤健志)]

去る7月11日(土)、弘前れんが倉庫美術館がグランドオープンした。当初は4月11日(土)に開館予定であったが、コロナ禍のため延期。非常事態宣言解除後の6月1日(月)にプレオープンし、事前予約制で弘前市民から青森県民へと段階的に観覧対象を広げ、ようやく3カ月遅れで正式オープンとなった。

アート・アーカイブ探求

サイ・トゥオンブリー《無題》──エレガントな不安定さ「前田希世子」

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[2020年08月01日号(影山幸一)]

artscapeレビュー

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