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2024年02月01日号のバックナンバー

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フォーカス

【台湾・屏東】「母なる島」の現在(いま)を生きる──第1回台湾国際オーストロネシアン・アート・トリエンナーレ

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[2024年02月01日号(岩切澪)]

近年、台湾原住民族★1による現代アートが、これまでになく注目を集めている。毎年のように内外の有名美術館や大型国際展★2、芸術祭やアートフェアに登場し、2021年には「第10回アジア・パシフィック・トリエンナーレ(APT10)」(ブリスベン)において、特別展示「Between Earth and Sky: Indigenous Contemporary Art from Taiwan」が行なわれた。その背景には、「人新世(アントロポセン)」という時代区分の提唱に代表される環境意識の高まりや、過去の植民地主義への反省から、世界的に先住民族の自然観や文化が見直されつつあることが挙げられるだろう。もちろん、最近になって初めて原住民アーティストたちが制作活動を始めたわけではなく、外からの視線が大きく変わりつつあるのだ。

キュレーターズノート

映画館の歴史から辿る、まちとメディアの変貌

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[2024年02月01日号(前原美織)]

遡ること20年──。2003年11月に山口情報芸術センター[YCAM]は開館した。YCAM(通称ワイカム)はスタジオ、劇場、映画館、図書館を含む公共の「複合文化施設」である。映画上映は開館当時から始めていたが、開館時には映画館の運営の経験者はいなかった。それでも、多くの方面からのサポートを受け、シネマ事業がスタートした。

もしもし、キュレーター?

第9回 美術館を出て考える、人が「ここ」で生きている意味──奥脇嵩大(青森県立美術館)×森山純子(水戸芸術館)[後編]

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[2024年02月01日号(奥脇嵩大/森山純子/杉原環樹)]

学校と連携して教育普及事業を展開したり、地域と美術館をつないだり──従来の「学芸員」の枠組みにとらわれずユニークな活動を展開する全国各地のキュレーターにスポットをあて、リレー形式で話を聴きつないでいく対談連載「もしもし、キュレーター?」。前回と今回は、水戸芸術館で長らく教育普及事業に携わる森山純子さんが、青森県立美術館の奥脇嵩大さんを訪ねます。
美術と農業の接続を試みる「アグロス・アートプロジェクト2017-18 明日の収穫」や、青森県内の美術館から離れたエリアでの制作と展示を通した「美術館堆肥化計画」など、その土地で生きる人々の「肥やし」として長く続いていくためのもっと自由な美術館のあり方を、ときに館外に飛び出し、探して回る奥脇さん。後編ではそんな奥脇さん自身の辿ってきた考古学などのバックグラウンドについても伺います。(artscape編集部)
[取材・構成:杉原環樹/イラスト:三好愛]

※対談の前編(第8回)「美術を辞めて日常に戻る人の背中が、もっと見たくなってしまって」はこちら
※「もしもし、キュレーター?」のバックナンバーはこちら

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