現代美術用語辞典 1.0

セゾン美術館

Sezon Museum of Art (SMA)
2009年01月15日掲載

1975年に東京池袋に開館した西武美術館を前身とする私立美術館。89年、SMA館に移転し、名称もセゾン美術館に改められる。収蔵品を持たず、現代美術、建築・デザインを柱とする企画展のみの運営である。現代美術やデザインを美術館で扱うことがまだ一般化していなかったなかで、数多くの先鋭的な企画展を行なってきた。主なものには「ウィーン世紀末」展(1989)、「芸術と広告」展(1991)、「安藤忠雄」展(1992)などが挙げられる。99年、「アルヴァー・アールト」展(1998-99)を最後に閉館した。公立の美術館でも現代美術を扱うことが一般化し、建築やデザインの展覧会もしばしば行なわれるようになった現在、セゾン美術館が果たしてきた役割は終わったとする意見もあるが、経済状況の悪化による文化活動への影響を案ずる声が強い。

[執筆者:鷲田めるろ]

現代美術用語辞典 2.0

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