2019年09月15日号
次回10月1日更新予定

現代美術用語辞典 1.0

ソナベント・コレクション

Sonnabent Collection
2009年01月15日掲載

ミッシェルとイリアナのソナベント夫妻による現代美術コレクション。イリアナと前夫L・カステリは1930年代にパリで現代工芸の画廊を開いた後第二次大戦によりニューヨークに移り同地のアートシーンに関わる。57年のレオ・カステリ画廊オープン後カステリと別れたイリアナはソナベントと再婚、ヨーロッパに滞在して当地でポップ・アートなどのアメリカの現代美術を受け入れる土壌がないことを実感した夫妻は1962年パリにイリアナ・ソナベント・ギャラリーを開く。カステリ同様、彼らはヨーロッパ中の美術館・ディーラー間のネットワーク作りを精力的に進め、アメリカ美術のマーケットを生み出すと同時に多数の作家をヨーロッパに呼ぶ機会を設けた。70年にはニューヨークに第二の画廊を開きポスト・ミニマリズムを取り上げる。同時期、パリの画廊ではベッヒャー夫妻などの写真作品への関心を高めたが、当初の目的がほぼ達成されたこともあり80年に閉鎖し、以後ニューヨークでアメリカ未発表作家の紹介に専心した。81年からは米独の新表現主義と新具象主義を扱い、86年には同画廊での展覧会によってネオ・ジオを確立せしめる。夫妻のコレクションはこうした大西洋間を結ぶギャラリー活動の集大成と言え、コレクション展が1987-88年にマドリッドとボルドーを巡回、日本でも90-91年にセゾン美術館ほかで開催された。なお、画廊は98年にソーホーからチェルシーに移転。 参考文献:『現代美術の神話 ソナベント・コレクション――ネオ・ダダからネオ・ジオまで』(セゾン美術館編、1990)

[執筆者:三本松倫代]

現代美術用語辞典 2.0

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