現代美術用語辞典 1.0

ヴァールブルク研究所

Warburg Institute
2009年01月15日掲載

英語読みにしたがってウォーバーグ研究所とも言われる。イコノロジーの創始者でもあるA・ヴァールブルクの蔵書を元に設立された。元はハンブルクにあったが、ナチス政権後の迫害により1934年にロンドンに移転、現在に至る。美術史研究における学際的アプローチを代表しており、初期におけるパノフスキー、カッシーラーをはじめとして、この研究所との関係において重要な研究を残している者は多い。事実、毎年発行されている紀要には研究所内外の有名な学者が数多く名を連ねている。ヴァールブルクのテーマであった「ルネサンスにおける古代の再生」を現代において再現するかのようなその人文主義的な特質は、思想史や科学史における観念史研究にも大きな影響を与えている。

[執筆者:石岡良治]

現代美術用語辞典 2.0

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