2020年02月15日号
次回3月2日更新予定

現代美術用語辞典 1.0

12音技法

Tweleve-note Composition
2009年01月15日掲載

1920年頃、ジョセフ・ハウアーとアーノルト・シェーンベルクがそれぞれ独自に到達した作曲方法。20世紀の初頭、急激な様式の刷新から無調性へと行き着いた結果として生まれた混沌は、新古典主義や12音技法によって再度「秩序と法則性」を創作過程に取り戻すことでひとつの解決が試みられた。それ故、シェーンベルクは12音技法の考案に関して「今後100年間のドイツ音楽の優位が保証できる」発見であると語ったのである。12音技法の基本原理を簡単に述べると次のようになる。1)1オクターブに含まれる12の音をひとつずつ用いてひとつの音列(serie)をつくる。2)その音列に逆行、反行などの処理を施すことによって作品を創作する。12音技法の作品のなかで、音列は動機としての性格をもち、大規模な形式を導きだす和声的軸となる。この和声的軸を求めた点において、12音技法は伝統的な調性音楽にとどまるもので、無調性を前提とするセリー主義と明らかに異なる。

[執筆者:川那聡美]

現代美術用語辞典 2.0

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